米Yahoo!の新機能披露イベント、“Bing後”に関する質問も検索エンジン、メール、IMを刷新(1/2 ページ)

米Yahoo!はサービスの新機能披露イベントでTwitter上のユーザー検索など多彩な新機能を紹介したが、質疑応答ではMicrosoftの検索エンジン採用の影響に関する質問が投げ掛けられた。

» 2009年08月25日 16時44分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 米Yahoo!は8月24日、カリフォルニア州サニーベールの本社で開かれたイベントにおいて、同社の新しい検索エンジンおよびYahoo! MailとYahoo! Messengerの新バージョンで導入した改善点のデモを行った。その後の質疑応答では、MicrosoftのBingが2010年からYahoo! Searchで採用された場合、Yahoo!の検索戦略を実行できるのかという疑問を抱くジャーナリストとブロガーから質問が相次いだ。

 Yahoo!の製品担当幹部はこのイベントで、同社のSearch、Mail、Messengerの各製品に加えられた改善のデモを行った。これらの改善はいずれも、Yahoo!のWebサービスを利用している数億人のユーザーに、高度にパーソナルライズされた環境をインターネット上で提供することを狙ったものだ。

 一連の改良は、インターネット分野の既存勢力であるGoogleとMicrosoft、そしてFacebookやTwitterなどの新興勢力との競争力を強化するYahoo!の事業再建計画の一環となるもの。これらの企業は、検索やソーシャルソフトウェアなどのWebアプリケーションを中心に展開するオンライン広告市場をめぐって激しい競争を繰り広げている。

 米eWEEKが既に報じたように、検索製品・デザイン担当副社長のラリー・コーネット氏は、新しい検索結果ページがYahoo!ホームページの新デザインに合わせて統合されたことを示した。Yahoo! Searchの検索結果ページでは、Microsoft Bingに類似した3列表示が採用された。

 新しいユニバーサルヘッダはYahoo!のSearch Assist機能を拡張し、米国のすべてのYahoo!ページの検索ボックスで同機能を利用できるようになる。このヘッダには、Yahoo!ホームページおよびカスタマイズされたMy Yahoo!ホームページへのリンクに加え、Yahoo! Finance、News、Sports、Yahoo! Mailへのリンクが含まれる。新しいYahoo! Searchのスクリーンショットは、本稿筆者のコラムGoogle Watchに掲載されている。

 Yahoo! Search Pad(オンライン付せんツール)、SafeSearch、SecureSearchなどの検索関連アプリケーションは左側に配置される。検索結果は中央の列に表示され、広告は右側の欄に表示される。Yahoo! Searchには検索結果の精度を高めるフィルタも組み込まれ、関連するコンセプトをWikipediaで検索する機能、人気の高いYahoo!サイトやサードパーティーサイトの結果だけを表示する機能、人々、動画、会議室などの基準で検索結果を絞り込む機能などが提供される。

 「1回のクリックで、Wikipediaから得られるすべての結果を見ることができるようになる。これはそのモジュール内のサイトと通信することで実現している」とコーネット氏は説明する。

 コーネット氏によると、人々の検索は新しいYahoo! Searchエクスペリエンスの重要な部分だという。FacebookとTwitter上の人々の検索を支援する機能がYahoo! Searchに搭載されたのも、そのためだ。

 現時点では、Yahoo! Searchの新しい検索デザインはすべてのユーザーが見られるわけではなく、全世界で無作為に選ばれた数百万人のユーザーによるバケットテストの形で公開されている。

       1|2 次のページへ

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

注目のテーマ

あなたにおすすめの記事PR