ITmedia 基本的には国内向けサービスである「アメーバピグ」と同列に比較はできませんが、例えばセカンドライフは、期待された盛り上がりを見せられていないという現状があると思います。違いはどこにあるのでしょう?
山崎P まず「アメーバピグ」は、低スペックなPCでもストレスなく楽しめるよう、2Dの描画を基本としたサービスにしています。これはパフォーマンスの問題だけでなく、そもそも日本では、3Dのリアルなサービスよりも2Dのテイストのほうが支持される傾向にあると思っています。キャラクターのベーシックデザインも大きな頭部を基調とし、可愛らしさを追求しました。
また、セカンドライフのような「自由でなんでもできる」サービスは、自分自身で世界を創造していけるようなクリエイター層の方にとっては非常に魅力的なサービスなのですが、一般のユーザーは放り出されたような印象を持ち、サービスの面白さに触れることのないまま終わってしまう可能性があります。そのような事態を避けるため、「アメーバピグ」では「楽しみ方」をある程度、運営側から提示するようにしています。従って、初めてのユーザーでも「何をすればいいのか分からない」ということはないはずです。
ITmedia デジタルサイネージが一般化するなど、企業がプロモーションする選択肢も広がりつつあります。特に「アメーバピグ」は「Ameba」と連携しているため、口コミマーケティングの効果も期待でき、将来性があるように思えます。広告の受け皿として事業化する考えはありますか?
山崎P 「アメーバピグ」上のスナップショットをブログに貼ってエントリーできるといった導線が設計されているため、「ピグで何か展開があった際、自然にブログに書かれる」といったことになりやすい傾向があります。その結果として口コミマーケティング的な効果が生まれることもあるでしょう。
もちろん、中長期的には「アメーバピグ」内のエリアと実在の商材をコラボレーションさせ、仮想空間でその商材を疑似体験してもらい、購買につなげるという展開は、検討しています。現状の「アメーバピグ」はアバターのアイテム課金で運営していますが、ユーザーにもメリットがあるのならば、将来的には広告媒体としての展開も、視野に入れていきたいと考えています。
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