「Android」のオープン性で対立するGoogleと開発者

Androidをめぐって、開発者とGoogleの間でちょっとした騒動が起きている。争点は、GmailなどAndroidと密に連携するGoogleアプリケーションがプロプライエタリなライセンスで提供されている点だ。

» 2009年10月01日 16時51分 公開
[末岡洋子,SourceForge.JP Magazine]
SourceForge.JP Magazine

 先週以来、米Googleのオープンソースのモバイルプラットフォーム「Android」をめぐって、開発者とGoogleの間でちょっとした騒動が起きている。争点は、GmailなどAndroidと密に連携するGoogleアプリケーションがプロプライエタリなライセンスで提供されている点。9月27日、開発者らは完全にオープンなAndroidを目指し、「Open Android Alliance」を立ち上げた。

 発端は、Android開発者のスティーブ・コンディック氏の「CyanogenMod」プロジェクト。CyanogenModはカスタマイズしたAndroidビルドで、Android 1.6(Donut)の機能などを含むことから人気を集めていた。だが、CyanogenModはGoogle TalkなどのGoogleプロプライエタリアプリケーションを含んでいることから、Googleは9月25日、ブログでAndroidとGoogle アプリケーションの立場を示すとともに、CyanogenModの配信停止を要求する。

 オープンソース開発者対Googleの構図が強まる中、コンディック氏は27日、Googleアプリケーションを含まない“ベアボーン”のCyanogenModをリリースする計画をブログで発表した。一方で、開発者からはCyanogenMod継続を求める陳情も出ている。

 同じく27日、この騒ぎを受けて数人の開発者がGoogleアプリケーションのオープンソース代替開発を目指すOpen Android AllianceプロジェクトをGoogle Code上で立ち上げた。「アンチGoogleではなく、親Android」とうたっている。ライセンスはGNU GPL v3を用い、自由に配信や改変ができるアプリケーション/プラットフォームの公開を目指すとしている。

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