スパコンで世界一を目指すのは悪いこと?オルタナブログ通信(1/3 ページ)

ビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」では、225組を超えるブロガーがITにまつわる時事ネタなどを日々発信している。今週は「読書」「事業仕分け」「Twitter」「iPhone」をテーマに紹介しよう。

» 2009年11月27日 17時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

冬の夜長で読書を楽しむ

 早くも季節は、秋から冬へと移り変わった。読書の秋というが、夜の時間が長く寒い冬こそ、屋内で読書を楽しむのにいい季節ではないだろうか。

 加山恵美氏「C'est la vie」の本が読めない目に電子ブックを読んで、紙では読書を楽しめない人もいるということを知った。確かに図書館や古書店では、独特の空気やにおいを感じる。加山恵美氏の場合、こうしたものに過敏に反応して涙目になってしまうという。電子書籍での長時間読書は逆にドライアイを誘発するかもしれないが、適度に休憩を取りながら読めば問題ないだろう。

 電子書籍といえば、最近の話題のKindleを利用してみた感想が成井秀樹氏「なるいのDRM進化論」のさっそく、Kindle for PCを試した、ちょっとがっかり。で紹介された。完成度が低いという成井秀樹氏の評価を、読者はどう感じただろうか。また、成井秀樹氏はKindleとeSlickとiPhoneで「草枕」を読む。で、夏目漱石の『草枕』を表示させてみている。Kindleは日本語に正式対応していないため、ルビがかっこで表示されておりいささか読みづらい。ルビを表示するのならば書籍のようになってくれないと、実用的とは言えないかもしれない。

 栗原進氏「栗坊のマロン通信」のiPhoneアプリMAGASTOREでNewsWeekを購入では、雑誌を購入した様子を紹介。個人的には雑誌は紙媒体で入手したいが、かさばってしまうのが困りもの。栗原進氏が指摘するように、一度読んだら二度と読まない雑誌が多いのも事実だ。読み捨て雑誌はiPhoneなど電子書籍で、保存して繰り返し参照したい雑誌は紙媒体で、といった時代が近いかもしれない。

 書籍の電子化は、国レベルでも進んでいる。成井秀樹氏の国立国会図書館 vs Google? どちらか選べと言うのなら、やっぱ、Google?では、国会図書館による電子書籍の有料配信構想を紹介。筆者も書籍をデジタル化してアーカイブすること自体は賛成だが、「電子出版物センター」なるものを作って管理するというのは疑問だ。おそらくは役人の天下り先を増やすことにしかならないのではと思うのだが、いかがだろうか。

 興味深かったのは、堀内浩二氏「発想七日!」の邦訳と原書の対応DBはないものかというエントリー。コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ・シリーズのように複数の翻訳者がさまざまなタイトルで翻訳している小説は、原題と邦題を対比させた一覧表が多くの研究者によって公開されている。しかしそういうケースはごく一部で、堀内浩二氏が読んだ本のように、原書を悪戦苦闘しながら読んでいる最中に、とうに日本語訳が出版されていることを知るケースもあるだろう。Amazonサイトでは、原題や著者名のアルファベット表記でも和書を検索できるが、すべてではない。訳書による著者名の揺れにも完全対応していないため、検索法によっては出てこないことも多い。堀内浩二氏が望む「邦訳された書籍と原書をひもづけるDB」があると、利便性が増すだろう。

 読書と言えば、以前取り上げた「特定の誰かにオススメする1冊」のまとめエントリーがあげられた。オルタナティブ・ブログ運営事務局・鈴木麻紀氏「事務局だより」の58冊+α 〜 オススメしたい本 COMPLETEだ。ぜひ見てほしい。

 今回の「オルタナブログ通信」は、11月12〜18日にかけて「オルタナティブ・ブログ」へ投稿されたエントリーの中から、「読書」「事業仕分け」「Twitter」「iPhone」といったキーワードに注目した。読者がオルタナティブ・ブログを読む際の参考にしていただければ幸いだ。

 11月12〜18日を11月2週として過去8週分のオルタナティブ・ブログへの投稿状況を可視化したグラフを見ていただきたい。

11月12〜18日を最新としたオルタナティブ・ブログのステータス

 前回より投稿総数が微減したものの、ほぼ横ばいと高い数を保っている。4つ以上投稿したブログ数は微減したものの、投稿されたブログ数が微増していたため、同じレベルとなった。この傾向がこのままキープされるのかどうか、注目したい。

 それでは、11月12〜18日にかけてオルタナブロガーが注目してきた話題を、キーワードを軸に振り返ってみよう。

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