DellとHPの3PAR買収合戦、HPの総額20億ドル提案で決着か

DellとHPがクラウド戦略を賭けて争っていた3PAR買収合戦は、総額20億ドルという3度目のHPの提案で決着に向かうようだ。

» 2010年08月30日 09時25分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米3PARをめぐる米Dellと米Hewlett-Packard(HP)の買収合戦がようやく終結に向かう。8月27日(現地時間)、HPがまた買収額を引き上げ、1株当たり30ドル、総額で約20億ドルで3PARに提案したと発表した。これは、Dellが前回のHPの提示額である1株当たり27ドルと同額での再提案をしたことに対抗したもの。

 3PARの取締役会は投票の結果、Dellとの取引が有効な向こう3営業日の間にHPを上回る提示がない限り、Dellとの取引をいったん破棄し、HPとの交渉に入ると発表した。

 3PARに対しては、まず8月16日にDellが1株当たり18ドルでの買収を提案し、3PARの取締役会の合意を取り付けた。その後、23日にHPが1株当たり24ドルという価格で対抗した。これに対しDellが26日に1株当たり24ドル30セントに引き上げ、さらにHPが27ドルを提示。27日にDellも27ドルを提示し、3PARがDellの提案を受け入れると発表したが、90分後にHPが30ドルに引き上げた。

 3PARはクラウドコンピューティングの基盤となる仮想化ストレージプラットフォームを提供しており、総合的なクラウド提供企業へのシフトを図っているHPとDellにとって重要なピースとなっている。

企業向け情報を集約した「ITmedia エンタープライズ」も併せてチェック

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ