日立はブレードサーバのエントリーモデル「HA8000-bd/BD10」にiSCSIブート専用モデルを追加する。Hadoopなど分散型システムに向くという。
日立製作所(以下、日立)は2月17日、ブレードサーバのエントリーモデル「HA8000-bd/BD10」にiSCSIブート専用モデルを追加すると発表した。18日から販売を開始する。
BD10はWebフロントエンド、コンテンツ配信、Hadoopによる分散処理といった特定用途を指向した製品。プロセッサもXeonではなくCore i5/i7を採用し、高集積/低消費電力で安価なサーバをスケールアウトする構成に向く。1ラックに320ものブレードを搭載でき、多数の物理CPUと物理NICを備える構成になるため、大量の同時アクセスが発生するような状況に対応しやすい。日立では、ハイエンドサーバを採用すると、導入/運用コストが見合わないようなシステムに適するとしている。
マルチテナント型のホスティングサービスを提供するデータセンター事業者や、ゲーム配信・ECを手がけるWeb事業者などをターゲットとする。Citrix XenAppを利用した中小企業のシンクライアントサーバにも適するという。大量の並列実行が前提となるHadoopには特に向くため、既に発電用タービンのセンサーログ解析などに実績があるという。日立がユーザーに代わってHadoopを構成設定して納入するサービスも実施する。
なお日立は、今回iSCSIブート専用モデルの追加に至った背景として、ユーザーからデプロイ/バックアップ作業の効率化や、廃棄する内蔵ディスクのホワイトニング処理軽減といった要望があったことに加え、外付けストレージの大容量化/低価格化というトレンドへの対応を挙げている。
BD10 iSCSIブート専用モデルの価格は税込み16万9050円から。2月28日から出荷を開始する。
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