日本IBM、医療分野向けのマスターデータ統合製品を発売

日本IBMは2400以上の医療機関などで導入実績があるデータ統合製品「IBM Initiate MDS」を発売した。

» 2011年05月17日 14時22分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 日本IBMは5月17日、医療分野向けのマスターデータ統合製品「IBM Initiate Master Data Service V9.7(IBM Initiate MDS)」を発売した。米IBMが2010年2月に買収したInitiate Systemsの製品で、2400以上の医療機関などに導入されているという。

 IBM Initiate MDSは、患者の基本属性情報や過去の既往歴・処方箋といった電子カルテ情報など、複数の医療機関にまたがる情報を仮想的に統合し、どの医療機関からでも同じように利用できるようにするもの。医療機関の情報共有化を推進する米Integrating the Healthcare Enterprise(IHE)が定めた技術要件に準拠する。

 IHEの技術要件では、患者情報を管理する業界標準の方法として、「患者ID相互参照(PIX)」「患者情報の問い合わせ(PDQ)」「患者入院管理(PAM)」「監査証跡とノード認証(ATNA)」「米国の連邦データ交換標準(HITSP)」「施設間ドキュメント共有(XDS-b)」「医療機器/医療情報管理機器のデータ連携と整合(HL7 v2&v3)」を標準で実装している。

 同社によれば、IBM Initiate MDSでは業界標準に対応することで安全性と相互接続性を担保し、マルチベンダーでのシステム連携が可能になるという。また、データ統合では「レジストリー」を作成することによって仮想的な統合管理を行う。複数の医療機関に散在している重要データを実際に移行する必要が無く、医療システムの拡張に容易に対応できるという。

 料金は5000患者レコードの場合で2848万5000円(税別)からとなる。

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