日本テラデータ、大容量データの高速処理で情報爆発に対応

テラデータは、DWH用プラットフォームの最上位機種「Teradata Active Enterprise Data Warehouse 6680/6650」を販売した。

» 2011年05月23日 18時15分 公開
[内野宏信,ITmedia]

 テラデータは5月17日、データウェアハウス(DWH)用プラットフォームの最上位機種「Teradata Active Enterprise Data Warehouse 6680/6650」の販売を開始した。このうち「Teradata Active Enterprise Data Warehouse 6680」はハイパフォーマンスなSSD(ソリッドステートドライブ)と大容量のHDD(ハードディスクドライブ)のハイブリッド型ストレージを搭載。さらに、仮想化ストレージ技術の「Teradata Vitual Storage」ソフトウェア(以下、TVS)を組み合わせることで、“大容量データの高速処理”を実現したという。

よくアクセスするデータはSSDに、あまり使わないデータはHDDへ

 近年、多くの企業にとって“情報爆発”への対処が喫緊の課題となっている。ただ、従業員は、DWHに保存している全情報に均等にアクセスしているわけではない。情報の鮮度や種類によってアクセス頻度は異なり、一般に「60%のアクセスは、25%のデータに集中する」といわれている。

 SSDとHDDのハイブリッド型ストレージを搭載したTeradata Active Enterprise Data Warehouse 6680(以下、6680)は、そうした分析結果に着目した製品。仮想化ストレージ技術であるTVSによって、頻繁にアクセスされる「ホットデータ」はパフォーマンスに優れたSSDへ、あまりアクセスされない「コールドデータ」はHDDに格納することで、効率的にデータを処理。多くの企業が求めている“大容量データの高速処理”を実現した。

SSDとHDDのハイブリッド型ストレージを搭載したTeradata Active Enterprise Data Warehouse 6680の構成詳細 SSDとHDDのハイブリッド型ストレージを搭載したTeradata Active Enterprise Data Warehouse 6680の構成詳細

 また、TVSは時々刻々と変化するデータの使用状況を監視し、アクセス頻度が変化したデータを、SSDとHDDのうち、より適切な方に自動的に移行させる。さらに、データ移行に伴うシステム負荷を1%以下に抑えるため、「本番環境に影響を与えることなく、常に最適なデータ配置を実現する」という。

より安く導入し、あとから6680と同じ構成にすることも可能な6650

 一方、Teradata Active Enterprise Data Warehouse 6650(以下、6650)は、HDDのみで構成したモデル。しかし、HDDの容量拡大だけではなく、SSDとTVSの追加導入も可能としている。これにより、状況に応じて6680と同等の性能にグレードアップできる点が特徴だ。

日本テラデータ 代表取締役社長 吉川幸彦氏 日本テラデータ 代表取締役社長 吉川幸彦氏

 また、直近の従来モデル「Active EDW 5650」と比較すると、6680は同等のデータ容量で4倍のパフォーマンスを発揮。6650は同等のパフォーマンス構成の場合、設置面積と電力を最大 25%削減できるという。価格は6680がハードウェア、ソフトウェア込みで1億7000万円、6650が1億円(ともに最小構成の場合)。

 同社代表取締役社長 吉川幸彦氏は、「今回の両製品は“大容量データの高速処理”をはじめとするエンタープライズDWHの全要件を満たせる製品としてリリースした。また、弊社は金融、小売、製造、通信など、幅広い業種に高いシェアを誇る“データ活用のプロ集団”としての提案力、実行力も強み。導入時にはコンサルティングを行い、そのアクセス頻度に応じた“データの温度”を分析して、各社に最も効率的・効果的なシステム構成を勧める。業種を問わず、より多くの企業の競争力強化に貢献したい」と話している。

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