Androidの公式マーケットに再びマルウェアを仕込んだ海賊版アプリが紛れ込んでいるのが見つかった。
GoogleのAndroidを搭載した端末向けのアプリケーションを販売する公式マーケット(Android Market)に、再びマルウェアを仕込んだ海賊版アプリケーションが紛れ込んでいるのが見つかったと、セキュリティ企業が伝えている。
こうした海賊版アプリケーションの一例としてF-Secureが挙げている「Hot Girls 1」は、5月30日の時点でまだAndroid Marketからダウンロードできる状態だったという。もとは無害だった他人のアプリケーションに「Magic Photo Studio」を名乗る開発者が手を加え、再びAndroid Marketにアップロードしたとみられる。
(編注:現在も「Hot Girls 1」がAndroid Marketで公開されているが、開発者は別の名前になっている)
海賊版では外部のサーバに接続して感染した端末に関する情報をマルウェアの作者に送信してしまう機能が加わったといい、ボットネットに加担させられる恐れもあるとF-Secureは指摘する。
米Lookoutによれば、今回見つかった不正なアプリケーションは3月にAndroid Marketに出現した「DroidDream」の亜種とみられる。同社はこの亜種を「DroidDreamLight」と命名。5月30日までに感染した端末は3万〜12万人台に上ると推計している。感染すると、大量の個人情報が流出するなどの被害が出る恐れがあるとしている。
Lookoutが今回Android Marketで発見した海賊版の不正アプリケーションは、F-Secureが指摘している「Hot Girls 1」や「Sexy Girls: Hot Japanese」など30種類以上あり、Magic Photo Studioなど数人の開発者の名で提供されているという。Googleも問題のアプリケーションを削除する措置を取り、調査に乗り出したという。
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