Apple、MicrosoftらがNortel特許を45億ドルで落札――Googleは敗退

Android関連訴訟を抑止する目的で6000件の特許を9億ドルで買収しようとしていたGoogleを、競合するApple、Microsoft、RIMなどが団結して阻止した。

» 2011年07月04日 06時03分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Apple、米Microsoft、ソニーなどの企業連合は6月30日(現地時間)、経営再建中のカナダの通信機器メーカーNortel Networksの特許ポートフォリオを約45億ドルで落札した。Nortelが同日、発表した。この競売には、米GoogleがAndroid関連訴訟抑止の目的で入札していたが、競合する企業が団結して同社による特許獲得を阻止した形だ。

 2009年に破産保護を申請したNortelのこの特許ポートフォリオには、無線、LTE、データネットワーク、視覚、音声、インターネット、サービス提供、半導体などに関連する約6000件の特許および特許出願が含まれる。

 Googleは4月4日、これらの特許の競売に9億ドルで入札すると発表した。その際、特許獲得の目的は豊富な特許ポートフォリオを保有することで、イノベーションを妨げる訴訟から自らやそのパートナー、オープンソースコミュニティーを守ることだと説明した。

 落札した企業連合には上記3社のほか、スウェーデンのEricsson、カナダのResearch In Motion(RIM)、米EMCが参加した。AppleはAndroid搭載端末を製造する台湾のHTCを、Microsoftは米Motorolaをそれぞれ特許侵害で提訴している。

 買収完了にはカナダおよび米国の裁判所の承認が必要で、7月11日にそのための合同ヒアリングが開催される予定だ。Nortelは第3四半期(7月〜9月)中に取引を完了する見込みとしている。

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