アバイア、仮想ネットワークサービスを構築する新スイッチなどを発表

データセンター間でのレイヤ2接続を可能にするアーキテクチャを採用したトップオブラックのスイッチと管理ソフトを発売する。

» 2011年08月26日 18時43分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 日本アバイアは8月26日、トップオブラックのスイッチ新製品「Avaya Virtual Services Platform 7000(Avaya VSP 7000)」と、ネットワーク管理ソフト「Avaya Virtualization Provisioning Service(Avaya VPS)」を発表した。29日から提供を開始する。

 Avaya VSP 7000は、1Gbpsおよび10Gbpsポートを24基搭載し、ロスレスイーサネットをサポートする。今後発売する追加モジュールを利用することで40/100Gbpsに拡張できる。Avaya VPSは、VMware上で動作する仮想サーバの情報を収集し、最適なネットワーク設定を自動的に適用する。仮想マシンのライブマイグレーションを容易に実行できるという。MicrosoftやCitrixの仮想化環境にも対応する予定。

Avaya VSP 7000

 同社ではネットワーク仮想化技術を活用して、可用性や運用効率の向上、また、サービス開始時間の短縮などを可能にするという「Avaya Virtual Enterprise Network Architecture(Avaya VENA)」に基づいた製品展開を進めている。2010年10月にはWANを跨いだデータセンター間でマルチパスによるレイヤ2/レイヤ3接続を可能にしたシャーシ型のコアスイッチ「Avaya VSP 9000」を発売した。

 今回発表したAvaya VSP 7000は、データセンター内のマルチパス接続を実現するもので、Avaya VSP 9000と組みわせることにより、End-To-Endでのマルチパス接続が可能になるという。この環境に適したサービスを容易に実現するのを支援するためのツールがAvaya VPSという位置付けだ。

 なお、データセンター間における仮想ネットワーク接続については、AvayaやAlcatel-Lucent、Huawei、Ciscoなどを中心に、「IEEE 802.1aq」として標準化作業が進められている。2012年前半には完了する見込みである。

Avaya VENAによるネットワークのイメージ

 データソリューションマネージャーの山中幸代氏は、従来型のデータセンターネットワークでは新規アプリケーションの導入から提供を開始するまでに最短でも48時間(6営業日)を要すると説明。実際には関係部署との調整作業なども考慮すると月単位の時間がかかる場合もある。Avaya VENAによるネットワークではこの時間が10分の1程度に短縮され、迅速なサービス提供を実現するとした。

 システムズエンジニアリング部 システムズエンジニアリングディレクターの日野直之氏は、「標準化された技術によるマルチベンダー環境を望むユーザーも多く、われわれは標準化技術を生かして彼らにメリットある製品を提供していく」と製品展開の方針を説明している。

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