Adobe、HTML5モバイルアプリ開発フレームワークのNitobiを買収PhoneGap開発元

AdobeがHTML5モバイルアプリ開発フレームワークの「PhoneGap」を獲得。FlashとAIRによる開発プラットプラットフォームに加え、iOSやAndroid向け非Flashアプリの開発プラットフォームを提供できるようになる。

» 2011年10月04日 13時55分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Adobe Systemsは10月3日(現地時間)、ロサンゼルスで開催中の開発者向けカンファレンス「MAX2011」において、モバイルアプリ開発プラットフォーム「PhoneGap」を提供するカナダのNitobi Softwareを買収することで合意に達したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。取引は10月に完了する見込みだ。

 Adobeはこれにより、FlashとAIRによるFlash利用のモバイルアプリ開発プラットフォームに加え、HTML5ベースの開発フレームワークを提供できるようになる。

 Nitobiは1998年創業のバンクーバーに拠点を置く非公開企業。同社がオープンソースで提供するPhoneGapおよび有料版Webサービス「PhoneGap Build」では、HTML5とJavaScriptを利用して米AppleのiOS、米GoogleのAndroid、カナダのResearch In Motion(RIM)のBlackBerryをはじめとするクロスプラットフォームのモバイルアプリを開発できる。同フレームワークは、60万回以上ダウンロードされているという。

 phonegap PhoneGap Buildでは1つのコードでクロスプラットフォームのモバイルアプリが作成できる

 買収完了後もPhoneGapはオープンソースのままだが、PhoneGap Buildの提供元がAdobeになる。PhoneGapのソースコードはApache Software Foundationに寄付され、名称が「Callback」に変更される。

 Adobeは同日、HTML5対応のWebモーション/アニメーション制作ツール「Adobe Edge」を「Preview 3」にアップデートしたことも発表した。新版では、ルーピングやハイパーリンクが可能になり、アニメーション制御機能が強化された。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ