シマンテックは調査レポート「オンライン ファミリーレポート2011」を発表した。子どものインターネット利用やそれに対する保護者や教師の意識などを調べた。
シマンテックは11月22日、子どものインターネット利用やそれに対する保護者や教師の意識などを調査した報告書「ノートン オンライン ファミリー レポート2011」を発表した。保護者や教師が気を配る以上に子どもはインターネットを利用している実態が分かった。
この調査は今年で4回目となるもので、今回は欧州や米州、日本、アジア、中東の24カ国(前回までは14カ国)の子ども4553人、保護者2956人、教師2379人の計9888人にアンケートを実施した。同社担当者のほか、心理学の専門家や作家らが調査結果を分析した。
調査結果の概要は次の通りだった。
こうした結果から、子どもは保護者や教師が想像する以上にインターネットを利用しており、ウイルス感染やポルノコンテンツなどや、SNSを通じた犯罪との接触といったリスクにさらされている実態が浮き彫りになった。一方、保護者や両親は子どもに安全なインターネット利用を教育すべきと考えているものの、家庭や教育現場での対応が十分に進んでいない様子も明らかになった。
日本の子どもがインターネット利用でリスクにさらされる危険性は、世界平均に比べて小さいものの、スマートフォンや携帯電話などで利用するモバイルインターネットの普及に伴ってリスクが高まる可能性があるとも指摘している。
レポートについて解説したシマンテック コンシューマ マーケティング部 執行役員 部長のロジャー・ヨーダー氏は、「わたしは2人の子どもを日本の学校に通わせているが、学校側での対応が進んでいないと感じている。しかし、教師が多忙な中でネット技術を習得するのが難しいことや、学校側がネット教育に十分な予算を確保できていない実情も理解している」とコメント。保護者はインターネットの安全利用について子どもと一緒に理解を深めていくことが重要であり、家庭と教育現場が連携して子どもを守る取り組みが必要だと提起した。
同社では「ノートン オンライン ファミリー」というインターネットの安全な利用方法を学べるWebサイトを開設しており、ヨーダー氏は「ぜひ活用していただきたい」と話している。
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