レッドハット、複数データベース・データソースの仮想化を実現する新たな基盤ソフトを投入

レッドハットは基盤ソフトウェア「JBoss Enterprise Data Services Platform 5.2」を発表した。複数データベース・データソースから仮想化されたデータモデルをオンデマンドに構築できるという。

» 2011年11月24日 14時38分 公開
[ITmedia]

 レッドハットは11月24日、複数のデータベースやデータソースから仮想化されたデータモデルをオンデマンドに構築する基盤ソフトウェア「JBoss Enterprise Data Services Platform 5.2」を、同日より提供すると発表した。同基盤ソフトは、エンタープライズサービスバスおよびサービスのオーケストレーションを利用できる「JBoss Enterprise SOA Platform」の追加オプションとしての提供となる。

 JBoss Enterprise Data Services Platformは、企業システムに散在したデータソースから仮想的な論理データモデルをオンデマンドに統合することができるため、企業のデータ資産を横断的に活用する新たな戦略的企業システムを容易に構築できるという。また、同基盤ソフトでは、エンタープライズサービスバス、BPEL2.0に準拠したサービスオーケストレーションを追加費用なしで利用できるため、企業システムのSOA基盤のほぼすべての要件を取り込むことができるとしている。

 仮想データモデルをオンデマンドに構築するには、JBossの統合開発環境であるJBoss Developer Studioを利用する。JBoss Developer Studioから既存のデータソースへのアクセスに、ウィザード機能を利用することで物理データソースを自動的に取り込むことができるという。また、データマッピング機能を利用することで、取り込まれた複数の物理データモデルから新しい論理データモデルの作成を可能にしている。それをJBoss Enterprise Data Services Platformに配備することで仮想データソースとして外部システムにオンデマンドに公開でき、また、外部システムへのインタフェースにより、標準SQLを処理するデータソースやWebサービスとして公開されたデータソースへの参照・更新処理ができるという。データソースにも幅広く対応するとしている。

 今回のJBoss Enterprise Data Services Platform 5.2に合わせ、JBoss Enteprise SOA Platform 5.2およびJBoss Enterprise BRMS 5.2も同時リリースされるということだ。これらの3つの基盤ソフトウェアを活用することで、企業は既存システムに散在するデータベースの再利用を促進し、さらにはビジネスプロセスの自動化、ビジネスルールを活用したリアルタイムな意思決定支援を実現するとしている。

 なお、JBoss Enterprise SOA Platformを含む、テクニカルサポート、製品アップグレード、修正プログラムの年額サブスクリプションは、16コアあたり717万6千円(税別)からの提供となる。

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