北朝鮮の金正日総書記の死去に便乗したスパムメールが早くも出回っているという。
12月19日に北朝鮮の金正日総書記の死去のニュースが世界中を駆け巡ったが、これに便乗するスパムメールが早くも出回っていると、トレンドマイクロが21日付のブログで明らかにした。
同社によると、スパムメールには米CNNが発信したというニュース記事のタイトルが記され、PDFファイルが添付されている。このファイルを開くと、金正日総書記の写真などが表示されるが、その背後でバックドア型不正プログラムが作成されてしまう。
これとは別のスパムメールにはリッチテキスト形式のファイルが添付され、これを開くとMicrosoft Office(MS10-087)の脆弱性を突いてバックドア型の不正ファイルが作成される。同社によれば、いずれも攻撃者が感染した端末の遠隔操作を狙っていることがうかがえるという。
これまでも世界に衝撃を与えるような著名人の死去や大規模災害の発生などの際に、そのニュースに便乗したサイバー犯罪が繰り返されてきたとトレンドマイクロは解説する。標的型攻撃のメールにも悪用される可能性があり、コンピュータのセキュリティ対策を最新の状態することや、不審なメールやファイルを開封しないなどの徹底を呼び掛けている。
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