Androidを狙うマルウェアの急増ペースが続く、金銭狙いの傾向が鮮明に

F-Secureがモバイルセキュリティ動向について分析した報告書を初めて社外に公表した。

» 2012年03月01日 15時34分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 フィンランドのセキュリティ企業F-Secureは、2011年10〜12月期のモバイルセキュリティ動向について分析した報告書を発表した。これまで社内用にまとめていたものを、初めて社外に公開したという。

 報告書によると、GoogleのAndroidを狙ったマルウェアは10〜12月期も急増を続け、特にこの期間はロシア発のマルウェアが勢力を拡大。1つの亜種だけで1000件ものAndroidアプリケーションパッケージファイルに感染しているのが見つかった。

 新種や新しい亜種も相次いで出現し、ウイルス対策ソフトなどによる検出を免れる機能や、ソーシャルエンジニアリングの手口を使って感染を広げる機能を実装するなど高度化が進んでいる。

 マルウェアの種類はトロイの木馬が大半を占め、2009年以降は金銭狙いの傾向が鮮明になった。新たに出現するマルウェアはほとんどがこのタイプで、料金課金用の番号にSMSを送信する手口が最も多い。大半は正規のアプリケーションの無料版を装ってダウンロードさせる手口が用いられ、ユーザーが被害に気づかないことも多いという。

 2011年に出現したマルウェアをプラットフォーム別にみると、Androidを狙ったものが178件のうち116件を占め、次いでSymbianが55件、J2MEが5件、PocketPCが2件、iOSはゼロだった。

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