PHPの脆弱性を突く攻撃が横行、アップデートの早期適用を

PHPの更新版となるPHP 5.4.3/5.3.13では2件の脆弱性が修正された。このうちこのうちの1件では既に攻撃の発生が伝えられている。

» 2012年05月10日 07時08分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 オープンソースの開発言語PHPの更新版となるPHP 5.4.3/5.3.13が5月8日付でリリースされた。同リリースでは2件の深刻な脆弱性に対処している。このうちの1件は既に攻撃の発生が伝えられていることから、セキュリティ企業などがパッチの適用を急ぐよう呼び掛けている。

 8日のリリースではPHPをCGIモードで利用している場合に影響を受ける脆弱性を修正したほか、PHP 5.4.3では「apache_request_headers()」に存在するバッファオーバーフローの脆弱性にも対処した。2件目の脆弱性はPHP 5.3系は影響を受けないという。

 CGI関連の脆弱性は、3日にリリースされたPHP 5.3.12/5.4.2で解決されたはずだった。しかし後に、このリリースは不完全だったことが判明。PHP 5.4.3/5.3.13はこの問題の完全な解決を意図したものとなる。

 セキュリティ企業のTrustwaveは7日の時点で、このCGI関連の脆弱性を悪用しようとする動きが頻発していると報告。Sucuri Securityの8日のブログによれば、先の週末ごろから脆弱性のあるサーバをスキャンして探し出そうとする動きが出始め、実際に侵入されたWebサイトも確認されているという。CGI関連の脆弱性情報が公開された時点から、悪用されるのは時間の問題だったと同社は述べ、できるだけ早くPHPのアップデートを適用するか、CGIセットアップの使用を中止するよう呼び掛けている。

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