OpenFlowに対応するブロケード SDN戦略を説明

ブロケードはデータセンターおよび大規模企業向けのSDN製品戦略と、そのロードマップに沿った100Gbps対応製品を発表した

» 2012年05月23日 16時41分 公開
[ITmedia]

 ブロケードコミュニケーションズシステムズ(ブロケード)は5月23日、米国で発表したSDN(Software-Defined Networking)向けの戦略と同戦略のロードマップに沿った最大100Gbps対応ソリューションについて報道陣に説明した。

 SDNは、サーバ仮想化やストレージ仮想化に続く“ネットワークの仮想化”として注目されている概念だ。多数のスイッチをソフトウェアで動的に制御することでネットワーク管理を容易に、そして自動的に行えるようにしようという考え方で、代表的なテクノロジーとしてOpen Networking Foundation(ONF)が標準化を進めるプロトコル「OpenFlow」などがある。特に大規模化、複雑化が進んだデータセンターにおいて、単にネットワーク管理コストを低減するだけでなく、サーバなどの仮想化技術がデータセンターの姿を変えたのと同様、新たな世代のネットワークを実現するものとして期待されている。

 今回、ブロケードは既存のネットワークから段階的にSDNを実現していくアプローチを示した。それによると、同社のネットワーク機器に採用されている「Brocade NetIron」プラットフォームをベースとし、ソフトウェアのアップグレードによってSDN対応の機能を追加、ユーザーの既存の投資を生かしつつSDN化を進めていくことができるという。

ブロケードのSDN対応ロードマップ。第2段階はOpenFlow対応ソフトウェアアップグレードを9月にリリースする予定で、さらに今後18〜24カ月のスパンで関連製品を発表し、第3段階へ進めていくとしている。

 OpenFlow対応ソリューションのうち、「Brocade MLX」ルータは最大100Gbps。データセンターや大規模企業で使う、いわゆるキャリアグレードの製品であり、大規模ユーザーのSDN化をにらんだもの。なお、OpenFlow対応に際しては、ポートごとにでOpenFlowと従来型(L2/L3)ネットワークを使い分けることができる「ハイブリッドモード」を搭載、混在環境にも対応する。SDNへの移行時のみならず、データセンター内はL2/L3、データセンター間ではOpenFlowといった使い分けも可能だという。

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