ブロケード、スイッチの寿命を延ばす新技術を開発

スタック構成を組んだネットワークスイッチ製品の一部を上位機種に置き換えれば、スタック全体の機能を底上げできるという技術をブロケードが発表。対応するスイッチ製品も発表した。

» 2012年03月08日 18時21分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo 村田眞人エンタープライズ・システムエンジニアリング本部 本部長

 ブロケード コミュニケーションズ システムズは3月8日、キャンパスエッジ向けスイッチ製品の導入、拡張、運用を簡素化するという2つの新機能を発表した。2013年に対応機種(Brocade ACXシリーズおよびFCXシリーズのスタッカブルスイッチ製品)へのソフトウェアアップデートを予定する。

 1つ目の新機能は、異なるスイッチ製品同士でスタッキング構成を組み、上位機種の機能をスタック全体に適用できる「ミックス&マッチ スタッキング」機能。これにより、例えばL2専用スイッチだけで組んだスタック構成の一部をL3スイッチにリプレイスすることで、スタック全体をL3に対応させる――といったことが可能になるという。

 同社の村田眞人エンタープライズ・システムエンジニアリング本部 本部長によれば、従来のスイッチ製品は同一シリーズ/同一型番のものでないとスタック構成を組むのが難しく、企業がネットワーク環境を刷新したい場合は、スタックを構成する全てのスイッチ製品をリプレイスする必要があった。

 一方、新機能を搭載したスイッチ製品では、スタックを構成するスイッチの一部を新しいものに置き換えれば、旧世代のスイッチを残したままスタック全体の機能を底上げできる。これにより「従来は3年ほどだったスイッチ製品の寿命を7〜10年ほどに延ばせるようになる」(村田本部長)としている。

photophoto ミックス&マッチ スタッキング機能概要(左)、医療機関での適用例

 もう1つの新機能は、複数の異なるLAN環境を1つの画面で統合管理し、従業員のアクセス設定などを行える「シングル・ポイント・マネジメント」機能。これにより、管理者の手間を軽減するほか、複数のLAN環境を管理する中での人的ミスも減らせるとしている。

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 併せて同社は、これらの新機能に対応するエントリー向けスイッチ製品「Brocade ICX 6430/6450」シリーズを発表した。ともに1/100/1000 BASE-Tポートを24/48ポート備え、シリーズ合計で8モデルをラインアップする。

 米国での参考価格はICX 6430シリーズが1295ドルから、ICX 6450シリーズが2695ドルから。3月19日にグローバルで出荷を開始する。スペックの詳細はこちら

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