企業が導入しているモバイル機器とセキュリティ対策の実情は?

スマホやタブレット端末の企業導入で気になるセキュリティの対策や被害経験などの状況をネットスターが調査した。

» 2012年07月04日 14時00分 公開
[ITmedia]

 セキュリティ会社のネットスターは7月4日、スマートフォンやタブレット端末(以下、スマートデバイス)を導入している企業のシステム管理者を対象に行ったスマートデバイスのセキュリティ対策調査の結果を発表した。有効回答数は591件。

 調査によると、回答企業が導入しているスマートデバイスのOSは、スマートフォンではAndroidが41.1%と最も多く、iOSが35.9%、Windowsが7.3%だった。タブレット端末ではiOSが41.6%、Androidが25.9%、Windowsが12.7%。AndroidとiOSが大半を占める結果となった。

 スマートデバイスのセキュリティ対策状況(複数回答)では「ウイルス対策」「盗難・紛失対策」「URLフィルタリング」「アプリケーション制御」がいずれも4割前後を占める一方、「対策していない」という回答も19.1%に上った。OS別でみると、Android端末で多数のセキュリティ対策が導入される傾向にあった。

OS別のセキュリティ対策状況(出典:ネットスター資料より抜粋)

 セキュリティ対策の導入目的は、「ウイルス・スパイウェアなどの侵入防止」と「情報漏えいの防止」が6割以上を占め、「社内と同じセキュリティレベルを保つ」(39.5%)や「業務に専念させる」(36.2%)といった回答も挙げられた。これらは従業員規模の大きな企業ほど高い割合となっている。

 セキュリティ対策をしていないと回答した企業(113件)での理由は、「導入台数が少ない」(57.1%)や「スマートデバイス自体がテスト」(36.3%)が目立つ。「導入したいサービスが無い」(14.2%)や「予算が無い」(8.8%)といった回答もあった。対策の必要性については72.6%が「思う」と答え、「思わない」が14.2%、「分からない」が13.3%だった。

セキュリティ対策の必要性を感じる割合(出典:同)

 ウイルス感染やロック機構(管理者権限へのアクセス禁止などメーカーが施した端末保護)を解除した端末などの利用でトラブルを経験した割合は12%に上り、iOSのスマートフォンやAndroidのタブレット端末では高い傾向にあった。

不正利用によるトラブル経験(出典:同)

 調査はマクロミルに委託して4月27日から5月8日にWebアンケートで行われた。

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