横浜銀行は、NECの「VirtualPCCenter」を導入してタブレット端末も利用可能なシンクライアント環境を構築した。
NECは11月30日、横浜銀行がNECの仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」を全店導入して、シンクライアント環境を構築したと発表した。システムでは3500台の行内OA端末と750台のタブレット端末を利用。銀行の内外の業務で同一のタブレット端末を利用するケースは国内では珍しいという。
VirtualPCCenterは、ユーザーのPC環境をデータセンター内のサーバ上に仮想化して集約。端末にデータを保存しない仕組みで、既存の業務アプリケーションを改修することなく利用できるという。横浜銀行ではユーザー1人で1台分のPC環境を利用する「専用仮想PC方式」と、複数人でPC環境を共同利用する「共用仮想PC方式」を併用した。
タブレット端末には「VersaPro タイプVZ」を採用。ユーザーは、個人顧客向けに投資信託などの金融商品販売を行う渉外担当者で、タブレット端末から外部接続専用の仮想PCサーバに接続してシンクライアント環境を利用する。タブレット端末と仮想PCサーバの利用ではシトリックスのXenDesktopを採用した。
これにより、PCでのOSのパッチ適用やセキュリティソフトのアップデートなどの運用管理業務の負担が低減され、システムの安定稼働も実現したという。渉外担当者は外出先で顧客へのシミュレーションの作成や提示でき、サービスレベルを向上できたとしている。
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