2013年新春インタビュー
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» 2013年01月07日 08時00分 公開

Will to Winの精神 日本HP・小出社長2013年新春特集 「負けない力」(2/3 ページ)

[聞き手:國谷武史,ITmedia]

オープンな世界を維持する

―― ポートフォリオが拡大していく中で、HPにとっての「負けない力」とは何でしょうか。

小出 広範な分野に投資をしていますが、割合としてはPCやサーバ、ストレージといったインフラストラクチャに関わるものの比率が高いです。CEOのメグ(メグ・ホイットマンCEO)も常々話していますが、HPはテクノロジーカンパニーとして、インフラストラクチャへ継続的に投資していきます。これは明らかに他社とは異なる点であり、PCやプリンタから大型サーバまでのフルポートフォリオでもって、お客様をサポートできることにHPの強みがあります。さらに、統一されたアーキテクチャで運用管理ができ、ソフトウェアで付加価値を高めていきます。これを包み込む形でサービスを提供し、お客様ごとの課題を解決する業種別ソリューションやビッグデータ、スマートシティといったソリューションも提供します。そこでの基盤になるのは、テクノロジーカンパニーという原点です。

―― 競合の動向をどう見ていますか。

小出 例えば、筐体1つでクラウドができるという垂直統合型のソリューションが数多く登場しています。その目的はお客様のワンストップで実現したいというニーズに応えるためであり、当社で「HP BladeSystem Matrix」をリリースして以降、他社も追従するようになりました。ただHPが他社と異なるのは、コンセプトが垂直統合型であっても、プラットフォームとしてはオープンであり、仮想化基盤ならVMwareもHyper-Vも使えますという具合です。しかし、他社ではベンダーロックインになってしまう。長年、HPはオープンプラットフォーム戦略をとってきましたし、世界的にその評価が定着しています。そうなると、新しいものも自ずとオープンアーキテクチャになり、HPとしてはオープンな環境をとことんサポートしていく方針です。一見同じようですが、そこが差別化になると考えています。

 エンタープライズ分野でも基本戦略は、テクノロジーカンパニーとしてインフラにフォーカスしつつ、フルポートフォリオでやっていきます。x86サーバもお客様のニーズに合わせて強化しますし、ミッションクリティカルではHP-UX、ストレージでもクラウドなら3PAR、バックアップであれば信頼性の高いものというように、ケースバイケースでお客様ニーズに全て対応していきます。オープンであり、常に選択肢を用意していくということです。

―― 昨年はWindows 8が登場しました。クライアント環境の視点から今後のITの全体像はどう変わっていくと思いますか。

小出 Windows 8自体はIT市場を活性化させる1つの起爆剤になるでしょう。特にHPとしては、Windows 8をこれからどれだけ企業系、法人系に広めていけるかという点に注目しています。HPとっては非常に重要なファクタです。差別化では例えば、セキュリティが強化されたWindows 8のタブレットなら、業務連携で活用する場合にも今までのメールが使えます。今までに無かった新しいモノをビジネスで安心して使えるというのがHPのメッセージです。「ジャケット」を装着すれば、端末を18時間連続で駆動させたり、ICカードリーダとしても使えるようになったりというように、ビジネスの視点で差別化を図り、新しい市場を開拓したいですね。

 この話をお客様にすると、皆さんに関心を持っていただけます。というのも、エンドユーザーが望む従来のコンシューマーデバイスでは、セキュリティなどさまざま課題を解決できません。CIOの頭痛の種になっています。これからはモバイルワーカーがクラウドを存分に使う時代にもなるでしょう。運用管理をする側としては、やはりセキュリティが懸念されるので、堅牢なシステムを作らざるを得ないので、そうなればWindows 8のエンドユーザー接点とセキュアなネットワーク、クラウドサービス、それら全てを統一のアーキテクチャで使いたいと望まれるようになります。

 クラウドでも、ある部門は限定的に使いたい、別の部門ではパブリックで簡単に使いたい、基幹システムはレガシーで堅牢なものにしたいといったいろんなニーズ、条件があります。あれもこれも違ってくるとなれば、運用管理ができなります。それをきちんと運用できるようにすることが、今後のKey Success Factorになるでしょう。

 HPではクラウドを使う側の視点も含めて全体を統一されてアーキテクチャでできるようにすることが大事だと考えています。ですから、「コンバージドクラウド」、ハイブリッドクラウドというものをご提案しています。

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