愛知県豊川市、学校と市役所の端末をオラクルVDIで刷新へ導入事例

公立小中学校および市役所職員用のPC端末の合計約3000台の刷新に、シンクライアント端末「Sun Ray 3」を含むオラクルの仮想デスクトップ基盤「Oracle Virtual Desktop Infrastructure」を採用した。

» 2013年05月08日 19時24分 公開
[ITmedia]

 日本オラクルは5月8日、愛知県豊川市が公立小中学校36校で利用するPC端末および市役所で利用する職員用PC端末の環境を、日本オラクルの仮想デスクトップ基盤「Oracle Virtual Desktop Infrastructure(Oracle VDI)」に刷新することを決定したと発表した。

 豊川市は、2018年までの6年間に約2000台の教職員用PCをシンクライアント端末「Sun Ray 3」に置き換える作業を進める。並行して市役所でも職員用端末の約1000台のPCを「Sun Ray 3」に刷新する。

 Oracle VDIの採用理由は、まず従来のPCとファイルサーバ専用機によるシステムと比較して、「Oracle VDI」によるシンクライアントシステムの耐用年数が15年以上と長く、20%のTCO削減が可能となる点(豊川市調べ)だった。次にシンクライアントはリモートで操作が可能なため、学校の重要データをUSBメモリに入れて教職員が自宅に持ち帰るというリスクが無くなる。さらに、PCの集中管理によって刷新に伴う配備コストも低減される。シンクライアントでは電源投入から1分以下で業務を開始できる(従来のPCでは4〜5分)ため、業務効率の向上にも寄与することが評価された。

 豊川市教育委員会によれば、豊川市は2008年の段階で、全ての市立小中学校に教職員の事務用PCや生徒の教育用PCを合計約2000台、ファイルサーバ専用機80台の導入も完了していたものの、煩雑な管理作業や修理業務が頻繁に発生し、教育委員会の本来の業務が滞る懸念が顕在化していた。そこで効率的な運用と安全性の確保の両立を実現するシンクライアントシステムを検討し、既に導入している市町村の状況なども調査した結果、仮想化技術を使用し、耐用年数にも優れる「Oracle VDI」の導入が決定したという。

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