Intelがサンフランシスコで開催中の開発者会議IDFで、ウェアラブル端末向けの新SoCファミリー「Quark」を発表した。10〜12月にパートナーメーカーにリファレンスボードを提供する計画だ。
米Intelは9月10日(現地時間)、サンフランシスコで開催中の開発者会議「Intel Developer Forum(IDF)」において、ウェアラブルコンピューティング向けの新たな省電力SoCファミリー「Quark」を発表した。第4四半期(10〜12月)中にリファレンスボード(評価用のサンプル)をパートナー企業に提供する計画だ。
5月にCEOに就任したブライアン・クルザニッチCEOは壇上で、QuarkのサンプルとQuark搭載の腕時計型端末のプロトタイプを披露し、「スマートフォンやタブレットは(モバイルコンピューティングの)まだ最終段階ではない。ウェアラブルコンピュータ、高性能センサー、ロボティクスは適用され始めたばかりだ」と語った。
Quarkは、Atomよりもサイズは5分の1に、消費電力は10分の1になるという。まずは、工業・エネルギー・運輸などの市場向けソリューションをパートナー企業とともに開発する計画だ。
Intelは同日、タブレット向け新プロセッサ「Atom Z3000(開発コードネーム:Bay Trail)」や次世代LTEモデム製品「Intel XMM 7260」など、多数のモバイル関連製品を発表した。
ウェアラブル端末向けプロセッサでは英ARMが先行している。例えば米Googleの「Google Glass」は米TIのOMAP4430を、Kickstarterプロジェクトのスマートウォッチ「Pebble」はSTMicroelectronicsのARM Cortex-M3ベースチップをと、いずれもARMベースのプロセッサを採用している。米Qualcommも最近、ARM Cortex M3ベースのSoCを搭載するウェアラブル端末「Toq」を発表した。また、韓国Samsung Electronicsは独自プロセッサを搭載するウェアラブル端末「GALAXY Gear」を10月に発売する予定だ。
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