FirefoxのAurora版、プラグインをデフォルトで無効に

「プラグインはもはや時代遅れの技術になった」という理由から、サードパーティー製のプラグインは原則としてデフォルトで無効にする。

» 2013年09月26日 07時24分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 Webブラウザ「Firefox」の開発元のMozillaは9月24日、QuickTimeやSilverlightといったサードパーティー製のプラグインについて、原則としてデフォルトで無効にする措置をAurora版に導入すると発表した。「プラグインはもはや時代遅れの技術になった」と判断した。

メッセージの表示例(Mozillaより)

 Auroraの今後のバージョンでは、Webサイトがプラグインを実行しようとすると、画面上にメッセージを表示して、そのプラグインの実行を許可するかどうかをユーザーが選択できるようにする。

 ただし、例外としてFlash Playerだけは、「もし無効にすればユーザーを混乱させる」という理由から、引き続きデフォルトで有効とする。なお、脆弱性のある古いバージョンのFlashを使っている場合は、最新版への更新を促すメッセージを表示する。

 今回の措置についてMozillaでは、「プラグインはクラッシュやセキュリティ問題を引き起こす重大な原因になっている」と解説する。2013年1月には、ユーザーがクリックしないとプラグインが実行されない「Click to Play」機能を試験的に導入した。

 ただ、この機能についてユーザー調査を行ったところ、プラグインとは何かを知らないユーザーが多数いることが判明。同じWebサイトで繰り返しプラグインを有効にするよう求められて混乱も生じていることが分かり、有効・無効の設定はサイトごととするなどの調整を行ったという。

 「プラグインはかつて、ビデオやアニメーションといった機能を実装するための重要なツールだった。しかし、Webブラウザの進化に伴い、こうした機能はブラウザ内部に直接実装されるようになり、プラグインはもはやレガシー技術になった」とMozillaは指摘する。Webサイトの開発者にも、できる限りプラグインの使用は避けるよう呼び掛けている。

 Webブラウザからプラグインを締め出そうとする動きは他社にも広がっており、米Googleは、Web初期のAPIである「Netscape Plug-in API」(NPAPI)を使ったSilverlightやGoogle Earthなどのプラグインについて、Chromeブラウザでのサポートを段階的に打ち切ると発表している。

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