機内でのモバイル端末利用についてはいち早く対応した米Delta Air Linesが、機内での音声通話はたとえ規制が緩和されても「旅行体験を妨げるため」解禁しないと発表した。
米大手航空企業のDelta Air Linesは12月18日(現地時間)、米連邦政府の規制当局が機内での音声通話規制を撤廃しても、同社では解禁しないと発表した。
これは、米連邦通信委員会(FCC)が12日に旅客機内での携帯電話利用解禁に向けた提案を採択したことを受けたもの。FCCのトム・ウィーラー委員長は12日の発表文で、FCCによる解禁が決定しても、実際に機内での音声通話を可能にするかどうかは各航空会社が決めることだとしている。
Deltaのリチャード・アンダーソンCEOは従業員に向けた公開書簡で、多くの顧客から旅客機の客室内での音声通話は旅行経験を妨げるというフィードバックを受けており、従業員(特に機内乗務員)の多くが反対していると述べた。
同社は米連邦航空局(FAA)の規制緩和にはいち早く反応し、モバイル端末の通話以外の機内利用(メール送受信や電子書籍利用など)については承認され次第可能にする計画だ。
「技術的にも法的にも可能になったとしても、われわれは何ができるかではなく、顧客と従業員のために何が正しいかが重要だと考える」(ウィーラー氏)
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