良品計画、基幹DB基盤を刷新 グローバル展開の強化を導入事例

良品計画は、「Oracle Exadata」を活用して基幹データベース基盤を刷新した。これにより、ECサイトの在庫引当に要する時間や物流センターのピッキング、出荷指示データ作成処理の時間を大幅に短縮させた。

» 2014年07月02日 16時47分 公開
[ITmedia]

 良品計画は、「無印良品」ブランドを中心に、専門店事業の運営、商品企画、開発・製造、および販売をグローバルに展開している。同社は、基幹データベース基盤としてオラクルの高速データベースマシン「Oracle Exadata DatabaseMachine」を採用し、2014年5月より稼働開始した。7月2日、日本オラクルとシステム構築を担当したワイ・ディ・シー(以下、YDC)が発表した。

 新たに構築された基幹データベース基盤は、管理会計および国内269の直営店、海外255の店舗物流を支えるシステム。Exadataは、商品の原価計算、国内の店舗およびECサイトの物流、海外店舗の物流を管理する既存の3つのシステムを統合・強化する目的で導入された。従来、複数のオラクル製品以外のUNIXサーバで運用されていた既存システムを1台のExadataに集約する形となった。

 今回のシステム刷新では、データベースへのアクセスを監視・保護し、監査データの解析を実行する「Oracle Audit Vault and Database Firewall」も採用され、さらに、Exadataのバックアップストレージ基盤として「Oracle ZFS Storage ZS3」を導入している。

 良品計画によると、新しい基幹データベース基盤は、従来のシステムと比べ、ECサイトの在庫引当時間が従来の4分の1、平均で0.17秒に短縮した。また物流センターのピッキング、出荷指示データ作成処理が1時間から10分に短縮し、大幅な高速化が実現した。さらに、勘定系システムや物流システムの画面、帳票処理などの全体的なパフォーマンスが向上したという。

 こうした高いパフォーマンスを持つ統合基幹データベース基盤は、良品計画の今後のグローバル戦略の推進に大きく貢献するとともに、ECサイトである「無印良品ネットストア」、スマートフォン向けアプリケーション「MUJI Passport」などによるオムニチャネルに対応するマーケティング戦略の進展を支えるものだ。

 今回の基盤構築プロジェクトでは、YDCが原価計算、国内物流、海外物流システム構築、およびパフォーマンス検証、運用テストなどを担当した。また、オラクルのコンサルティング・サービスが、新システムのリソースを効果的に活用するための実装支援を行った。

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