MITメディアラボの研究者が開発する家庭用アシスタントロボット「Jibo」、499ドルで予約受付中

「Jibo」は家族の顔を覚えてそれぞれの相手に必要なタイミングで適切な対応をするアシスタントロボット。MITメディアラボのブリジール氏が立ち上げたJibo.comはこのロボットを2015年12月に499ドルで発売する計画だ。

» 2014年07月17日 10時23分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボでロボット研究に従事する准教授、シンシア・ブリジール氏が創業した米新興企業Jibo.comは7月16日(現地時間)、家庭用アシスタントロボット「Jibo」を発表した。クラウドファンディングの米Indiegogoで予約を受け付けている。価格は499ドルで、2015年12月に出荷の予定だ。

 jibo 1
 jibo 2

 Jiboは身長は約28センチ、体重は約2.7キロ(紹介動画を見ると、物体というより人格があるように思えてしまう)。性別は(今のところ)男性。2台のステレオカメラセンサー、360度のサウンドローカリゼーションセンサーと、体表にはタッチセンサーを備える。“顔”の部分は高精細のタッチ対応ディスプレイになっており、2台のスピーカーでしゃべる(発売段階では英語のみ)。画面に“表情”や必要なデータを表示する他、LEDランプでアラートを表示する。電源はACアダプターで、オプションでバッテリーを追加することも可能。ネットワークはWi-FiとBluetoothに対応し、iOSおよびAndroid端末と連係できるようになる見込み。OSはLinuxベースで、プロセッサはARMベースとなっている。

 カメラで自分(や家族)の顔を認識させ、スマートフォンとリンクすることで、リマインダーやメール着信などを画面と音声で通知してくれる。音声認識機能により、さまざまな命令に対応する。例えば写真や動画を撮影したり、親に代わって子どもにお話を読んでくれたりする。紹介動画によると、誰かが帰宅すると部屋の明かりを点灯するスマートホーム機能もあるようだ。

 jibo 3 画面の球体で表情を作ったり、カメラになったりする

 頭と胴体に当たる部分が斜めに接続されており、頭を回転するときに微妙な表情が出る。頭をなでると目がハート型になって身をくねらせたりする。

 FAQによると、紹介動画にあるような機能は発売段階ですべて揃うわけではないが、理論的には可能であり、将来的には動画で紹介した以上の機能を追加していくとしている。

 ソフトバンクが20万円で発売する「Pepper」のように動きまわったり、ルンバのように掃除をしたりはできないが、いつも家族を見守り、必要なタイミングで正しい相手に必要な情報を提供する。

 創業者のブリジールCEOは、ソーシャルロボティクス研究で知られるMITの准教授。会長は、米AppleのSiriなどの音声認識技術を手掛ける米Nuanceでセールスマーケティング担当副社長を務めたスティーブ・チェンバース氏で、幹部にはAppleやiRobot、MITメディアラボの出身者が揃っている。


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