このようにいえば、Windows 9はWindows 7のようなデスクトップUIに戻ると思えるかもしれないが、そうではないようだ。つまりWindows 9は、Windows 8/8.1のように厳密にデスクトップとModernの2つのモードに分けるのでは無く、デスクトップにModernを取り込むことにしている。
例えばWindows 9でも、タブレットや2 in 1 PC(キーボードとディスプレイを切り離したり、キーボードを折り返してタブレットにしたりできるノートPC)などでは、Windows 8/8.1のModernのスタート画面が利用されるだろう(2 in 1 PCはモードによってデスクトップとModern UIの2つを切り替えて利用できるようになり、もちろんユーザーが選択できるようになる)。
このあたりは、次世代OfficeでModern UIにフル対応した製品開発が行われていることをみれば、MicrosoftがModern UIを簡単にあきらめるとは思えない。
もう1つ大きいのは、ModernモードにおいてWindows Phone 8.1とWindows 8.1の共通化がある。Build 2014で発表されたWindows Phone8.1は、Windows 8.1と同じWinRTというフレームワークを採用することで、開発したModernアプリをWindows Phone 8.1とWindows 8.1の両OS上で動かすことができるようになった(Universal Windows Apps)。
画面サイズの調整、アプリ開発時にx86/ARMのバイナリの選択など、1つのバイナリを両OSで動かすことはできないが、ソースコードがあれば簡単な変更で両OS対応のアプリ開発が行える。
このように考えていけば、Windows 9はタッチ操作が基本となるタブレットではModern UIを使い、デスクトップPCではModern UIが融合したデスクトップを利用する。2 in 1 PCなどのタッチインタフェースとキーボード/マウスのインタフェースの両方を持つノートPCは、ユーザーのニーズに合わせて両モードが利用できるようになるだろう。
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