iPhone/iPadやAndroidのOfficeにみるマルチプラットフォーム化の行方Enterprise IT Kaleidoscope(2/4 ページ)

» 2014年11月25日 06時00分 公開
[山本雅史,ITmedia]

 Office for iPadは、機能を限定したOfficeを提供するのではなく、iPadで動作するフル機能のOfficeを提供しようとして開発された。Microsoft アカウントにログインしていれば、ドキュメントの閲覧や簡単な編集が無償で行える。フル機能(Office for iPadでは「プレミアム機能」と言われる)を利用するには、有償でのOffice 365のライセンスが必要だ。

 つまりOffice 365を使用しているユーザーなら、追加コストを支払うことなく、フル機能のOffice for iPadを利用できる。これの対象となるOffice 365は、ビジネス向けのライセンスだけでなく、個人向けのOffice365 SoloやOffice Premiumも含まれる。

 2014年11月7日に、iOS版のOfficeに関して大幅なアップデートが行われた。iPadに加えて、iPhoneでもOfficeのフル機能が提供されるようになった。日本ではこのタイミングでOffice for iPad/iPhoneとしての提供が開始された。

 Android版のOfficeに関しても、2014年11月7日にOffice for Android Tabletのβテストが開始され、2015年には正式リリースとなる。Androidのスマートフォン向けにはOffice Mobileのみが提供されているが、2015年にOffice for Android Tabletが提供される頃にスマートフォンもサポートされるだろう。

 なおWindows Phoneは、現状ではOffice Mobileのままだ。恐らく2015年にリリースされるWindows 10と同時にWindows Phoneのアップデートも行われ、OSとしてはWindows 10ベースになるといわれている。次世代のOffice(2015年のリリースが予想される)ではModern アプリ化され、Windows 10とベースが同じになる(とみられる)Windows PhoneでWindows 10のOfficeがそのまま動くことになるだろう。

iPad用のPowerPoint画面。画面上はWindows版とあまり変わらない
iPhone版のPowerPoint画面。縦長のiPhoneのレイアウトを生かした表示になる
開発が進んでいるAndroid Tablet版のPowerPoint。iPad版とほとんど変わりが無い。
Windows 10版のPowerPoint。現行のWindows版やiPad、Android Tabletと、ほとんど変わらない操作感でOfficeが利用できるようになる。「Office Everywhere、For Everyone」という方針を実現したものだ

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