Financial Timesは、「ティム・クックCEOは今年、故スティーブ・ジョブズ氏の影から抜け出し、自分自身の価値体系と優先順位をAppleに刻んだ」として同氏を「今年の人」に選んだ。
米Appleのティム・クックCEOが、英Financial Timesの「Person of the Year(今年の人)」に選ばれた。
「クック氏は今年、ジョブズ氏の影から抜け出し、自分自身の価値体系と優先順位をAppleに刻んだ。新しい血を入れ、現金の運用方法を変え、社会問題との取り組みにも注力するようになった」(Financial Times)
2011年に創業者のスティーブ・ジョブズ氏からCEO職を引き継いで以来、物言う株主らの攻撃や(ジョブズ氏の存在に負うところが大きかった)自信喪失と勇敢に闘い、業績を好転させたことを評価したという。同社の時価総額は11月、7000億ドルを超え、世界最大の自社記録を塗り替えた。
また、Fortune 500社のCEOとして初めて自分が同性愛者だとカミングアウトしたことも高く評価された。同氏はAppleのダイバーシティへの取り組みにも力を入れている。
Finantial Timesは、クック氏はジョブズのように製品開発に深くかかわることがなく、発表会で聴衆を魅了することもないが、自分の短所を把握しており、それを補うためにファッションやデザインの人材を採用しているとも評した。
クック氏は米TIMEの「今年の人」にもノミネートされたが、こちらは最終的には「エボラ出血熱と闘う医療関係者やエボラ熱生存者」になった。
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