SPEが、12月25日に全米で公開する予定だった北朝鮮の最高指導者暗殺を題材とするパロディ映画「The Interview」の公開を中止した。ネット上には同社にサイバー攻撃を仕掛けたとみられるGOPからの上映館爆破をにおわす警告メールが拡散されている。
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(SPE)が12月25日(現地時間)に予定していた映画「The Interview」の公開を中止したと、米Business Insiderをはじめとする複数のメディアが17日、SPEの声明に基づいて報じた。
この映画は、北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の暗殺計画を題材としたパロディで、全米の主要映画館でクリスマスに公開される予定だった。
映画公開中止は、11月末に発覚したSPEへの大規模サイバー攻撃に端を発する。
この攻撃は、「Guardians of Peace」(GOP)を名乗る集団によるものとみられており、既にSPEの未公開映画やCEOのメールコンテンツなどがネット上に流出している。
GOP(とみられる集団)は16日、The Interviewの公開中止を迫る新たな警告メールを送ったとみられる。米Pastbinなどにペーストされたメール(現在は削除されている)によると、映画が公開されれば、「世界は恐怖に包まれるだろう。2001年の9月(911)を思い出せ。当日は上映館に近づかない方がいい。(中略)何が起ころうとも、それはSPEの貪欲が生んだことだ」と書かれている。
これを受けて25日に映画の上映を予定していた米国の主な映画館ネットワークが上映中止を発表し、SPEもそれに続いた形だ。
Business Insiderの記事には、SPEからの声明文とGOPからとみられる警告文の両方が転載されている。
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