セキュリティ意識、モラルの低下が顕著に――IPA調べ

インターネット利用者の情報セキュリティに関する意識調査の結果から、スマートデバイス利用者による悪意のある投稿が増加していることが分かった。

» 2015年02月17日 18時21分 公開
[ITmedia]

 情報処理推進機構(IPA)は2月17日、「情報セキュリティの脅威に対する意識調査」と「情報セキュリティの倫理に対する意識調査」の最新結果を発表した。利用者のセキュリティ意識やモラルが低下している実態が浮き彫りとなっている。

 情報セキュリティの脅威に対する意識調査では、若年層およびPCの習熟度が低い利用者が適切なパスワードを設定していないことが明らかになった。「パスワードは誕生日など推測されやすいものを避けて設定している」や「パスワードは分かりにくい文字(8文字以上、記号含む)を設定している」といった回答者は、前回調査と同様に全体では半数以上を占めているが、10代ではそれぞれ36.4%、39.2%、習熟度が低い「レベル1」ではそれぞれ36.6%、29.5%と全体の割合に対して低い結果となった。

ID・パスワードの管理方法(IPAより)

 また倫理に対する意識調査では、悪意のある投稿をするスマートデバイス利用者が増加していることも明らかになった。インターネット上に投稿をした経験がある利用者に、悪意ある内容の投稿をしたことがあるか調査したところ、前回調査と比較してPC利用者では4.2ポイント減少したが、スマートデバイス利用者では3.4ポイント増加した。

スマートデバイスで悪意ある内容を投稿する理由(IPAより)

 さらに同調査の中で、“他人のアカウントであっても、推測などでログインできたらインターネットサービスを利用する”と回答した20代の利用者の割合は、前回調査より倍増して23%台になった。この数字は全体平均よりも9.2ポイント高い。

 両調査とも13歳以上のPCおよびスマートデバイスのインターネット利用者を対象にアンケートを行い、PC経由で5000人、スマートデバイス経由で3500人から有効回答を得た。

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