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» 2015年03月24日 08時00分 公開

マイナンバー・企業の対応と注意点:業務効率化につながる「法人番号」の可能性 (2/3)

[日立コンサルティング,ITmedia]

法人番号を活用した新たなサービスも

 英国など欧州の多くの国では、既に法人番号と同様の法人等を一意に特定するコード(以下「企業コード」)が指定され公開されています。これらの国での企業コードの活用事例から、今後日本で想定される法人番号を活用したサービスが考えられます。

1.法人番号付き企業情報の提供

 諸外国の信用調査会社や新聞社などの多くは、企業に関する信用情報、マーケティング情報、ニュース、統計情報などを提供する際に企業コードを含めて販売・提供しています。そうすることにより、このサービスの利用者は取引先に関する情報を企業コードで容易に収集・名寄せできます。一方、企業コードが浸透したこれらの国では、企業に関する情報を提供する際、企業コードを紐付けて提供することが必須条件になりつつあります(図1参照)。

図1:企業コード付きの企業情報提供

 日本ではこれまで企業に関するニュースに証券コードが一部書かれていたものがありました。ただし、対象は上場企業に限られていました。法人名の表記のゆらぎや異なる企業の同一商号などがあることから、取引先に関する情報を収集するにはどうしても人手を介す必要があります。今後、法人に関するニュースや信用情報に法人番号を含めて提供することで、利用者は取引先に関するニュースや信用情報を高い精度で効率的に収集・名寄せすることができるようになります。法人番号が浸透した際、企業に関する情報を販売・提供する企業にとっては法人番号を含めて提供することが利用者確保の必須条件になるかもしれません。

2.法人単位のオープンデータ提供

 オープンデータの利活用が進む英国では、商業登記の情報、年次報告書、行政処分情報、訴訟情報などに企業コードが紐づいて提供されており、企業コードをキーに、それらの法人に係る情報を企業単位に名寄せして提供するサービスが提供されています(図2参照)。

図2:法人単位のオープンデータ提供

 また、民間情報サービス会社の1つであるOpencorporatesは、英国の商業登記だけでなく世界100以上の国や管轄地域から約8000万社の商業登記の情報を収集して、その情報を誰もが検索・閲覧できるサービスも提供しています。

 日本では2014年6月24日に閣議決定された「世界最先端IT国家創造宣言」に、「行政機関が法人に係る情報を公開する際には、法人番号を併記することにより法人に係る情報についての検索・利用を容易にし、その利用価値を高める」ことが記載されています。

 そのため今後は、行政機関から公開される法人に係る情報には順次法人番号が付加されて公開されることが期待されます。さらに、法人番号をキーにそれらの情報を集約・配信する諸外国事例のようなサービスが民間企業などから提供されることが想定されます。一方、利用者はそれらの法人番号付きで提供される表彰情報や行政処分情報などを、取引先の信用判断に効率的に活用できるようになります。

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