学習塾大手「栄光ゼミナール」が、家庭での学習も考えたタブレット学習システムを構築。生徒への「学びやすさ」、保護者などへの「安心・安全性」を両立する課題を、どんなITシステムで解決したのか。
生徒数約7万人、学習塾大手「栄光ゼミナール」が、学習サポートシステム「CATS@Home」により学習カリキュラムや宿題の確認、テスト解説動画など、家庭でも塾のサービスを受けられる体制を整えた。
システム稼働は2014年4月。CATS@Homeは、家庭学習用の端末としてAppleのタブレット「iPad mini」を使い、テストや入試問題解説、授業の動画、学習情報の受信、アプリを使った学習など、学習塾教室での授業と家庭での学習をリンクさせる仕組み。IT技術によって生徒へ学習をより身近な存在に思ってもらうのが狙いの1つだ。
生徒へタブレットを使わせるにあたり、まずは学習サポートシステムを使うための専用アプリ「CATS@Home」(旧CATSマイページ)の配信や推奨学習アプリの配布、教室で利用する場合の無線LAN接続設定など、生徒の「学びの意欲」を妨げない工夫、そして同時に保護者の不安に対する安心・安全性の確保を、具体的にはネットやメール、アプリの利用制限を適切に行うことが必要となる。
この課題は、管理側(学習塾側)で端末そのものや機能制限を集中・遠隔コントロールする「MDM(Mobile Device Management)」ツールの導入で解決できる。
簡単な作業で学年ごとに異なる設定できること。学年ごとに必須とするアプリの配布やインストールをグループ単位で設定できること。提供する動画や文書などのコンテンツ配信が容易である。生徒ごとの学習環境をiPad上で維持できること。そしてキッティングに手間がかからないこと。これらを満たすMDMツールとして「MobiControl」を選定。オンプレミスでの導入を決めた。
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