“攻めのIT”を考える情シスリーダーが今後知っておくべき注目の技術「Docker」を基本から応用まで解説します。今回のテーマは「Docker実体験と動きの確認」です。
では、実際にDockerを体験してみましょう。
Docker環境は手元にありますでしょうか。以前、お試し方法を紹介した、Windows PCにインストールした仮想化ソフトを使ってDockerを動かす方法、USBキーにインストールしたCentOS 7.1で動かす方法、どちらでも構いませんのでまずは手元にDockerを稼働できるCentOS 7.1環境を用意して下さい。ただ、性能評価なども考えているならば、本番システムと同等のx86サーバを用意していただくことを勧めます(Windows PCやUSBキーでのDocker利用は、あくまでお試し/勉強用です)。Dockerをインストールするには、多少のLinux OSの管理用コマンドの知識が必要になりますが、ここでは、できるだけ単純なケースを想定しながら、Dockerに触れていくことにします。
では最初に、Dockerを稼働させるためのホストOS CentOS 7.1にrootアカウントでログインし、Dockerをインストールしましょう。話を簡単にするために、今回はOSのアップデート後に、セキュリティ機能であるファイアウォールとSELinux(セキュリティ・エンハンスド・リナックス)を無効にし、Dockerを導入することにします。
まずは、ホストOSのCentOS 7.1をアップデートします。ここで、もし会社のProxyサーバなどを経由してインターネットにアクセスする環境の場合は、Proxyサーバを経由して最新のソフトウェアパッケージを入手する必要がありますので、プロキシサーバを/etc/yum.confファイルに事前に設定しておいてください。企業内LANにおいてプロキシサーバ経由でインターネットに接続していない場合、yum.confファイルでのこの設定は不要です。
# vi /etc/yum.conf ... proxy=http://企業内のプロキシサーバのURL:ポート番号 ...
ホストOSのCentOS 7.1のアップデートを行います。
# yum update -y
セキュリティ機能(ファイアウォールとSELinux)を無効にします。
# systemctl disable firewalld # vi /etc/sysconfig/selinux ... SELINUX=disabled ...
OSを再起動します。
# reboot
OS再起動後、ホストOSのCentOS 7.1にDockerをインストールします。
# yum install -y docker
企業内LANなどでプロキシサーバを利用してインターネットに接続している場合は、プロキシサーバをDockerのネットワーク用の設定ファイルに記述しておく必要があります。先程のyum.confファイルでのプロキシサーバの設定は、yumによるホストOSのアップデートに必要でしたが、別途、Dockerでもプロキシサーバの設定が必要です。もちろんプロキシサーバを利用せずにインターネットにアクセスする環境であれば設定は不要です。
# vi /etc/sysconfig/docker-network ... http_proxy= http://企業内のプロキシーサーバーのURL:ポート番号 https_proxy= http://企業内のプロキシーサーバーのURL:ポート番号 ...
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