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» 2015年09月11日 08時00分 公開

即席!3分で分かるITトレンド:毎週3分、情シスドリル コレ1枚で分かる「人工知能研究の歴史」 (2/2)

[斎藤昌義(ネットコマース株式会社),ITmedia]
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冬の時代を乗り越えて

 1980年代に入り、「エキスパートシステム」が登場します。これは、特定分野に絞り、その専門家の知識やノウハウをルール化し、コンピュータに処理させようというものでした。「計測結果から化合物の種類を判断する」など、特定の領域に限れば実用で成果をあげられるようになったのです。

 1984年、エキスパートシステムの延長線上で、特定の分野だけでなく人間の知識を全て記述しようという「Cycプロジェクト」が米国でスタートします。例えば、「日本の首都は、東京だ」「インド建国の父は、ガンジーだ」「鯨は、哺乳類だ」といった知識をルールとして記述し、人間と同等の推論ができるシステムの構築を目指したのです。

 しかし、知識は常に増えていきます。それをどう表現するかを考えたり、解釈や意味の多様性に対応することは容易ではありません。そして、「知識やルールをたくさん入れれば賢くなるが、知識全てを書ききれない」という限界に行き当たり、この取り組みも下火となっていったのです。

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 2000年代に入り、さまざまな、そして膨大なデータがインターネット上に集まるようになりました。また、コンピュータの性能もかつてとは比べられないほどに性能が向上しました。この膨大なデータを高速のコンピュータを使って並列処理させ、統計的な処理によってコンピュータ自身にルール生成をさせようという「機械学習」が登場します。また、最新の脳科学の研究成果を取り入れ、より忠実に脳の神経活動を再現しようという「ディープ・ラーニング」が登場しました。

 このような新たな取り組みは、これまでの人工知能の研究成果の限界をことごとく打ち破ってしまいました。そして、実用においても多くの成果をあげつつあるのです。

著者プロフィル:斎藤昌義

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 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィルはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤリティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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