日立、新型のフラッシュモジュールを搭載したオールフラッシュストレージを発売データ圧縮時もオーバーヘッド無し

日立は、オールフラッシュストレージの新製品を販売開始する。この製品は、「Hitachi Virtual Storage Platform ファミリー」のラインアップに追加される。

» 2015年11月11日 20時32分 公開
[ITmedia]

 日立は11月11日、ビッグデータの高速分析を支える高いデータアクセス性能と信頼性を備えたオールフラッシュストレージ製品を、全世界で販売開始すると発表した。この製品は同社の「Hitachi Virtual Storage Platform (以下、VSP)ファミリー」のラインアップに追加される。

Hitachi Virtual Storage Platform Fシリーズ

 新製品は、「VSP F400」「VSP F600」「VSP F800」(以下、「VSP F シリーズ」) 全3機種。データアクセス性能やデータ容量を強化した新フラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flash DC2(以下、「HAF DC2」)」を採用、高いデータアクセス性能と信頼性を実現し、導入や運用にかかるコストを抑える。また、「VSP F シリーズ」に搭載される「HAF DC2」には日立独自のデータ圧縮機能が追加されている。これにより、高いデータアクセス性能を維持しながら大量データの効率的な格納が可能となり、搭載フラッシュモジュール台数を抑え、消費電力や設置スペースを削減することができる。ストレージ基本ソフトウェアには、「VSP ファミリー」全製品で採用する「Hitachi Storage Virtualization Operating System(以下、「SVOS」)」を搭載しており、データの欠損を防ぐ高度なデータ保護機能を活用できる。

 ストレージに格納されるデータの圧縮は、通常、ストレージシステムの記憶媒体を制御し、業務システムの一連のデータ入出力処理を担うストレージコントローラー側で行うが、「VSP F シリーズ」では「HAF DC2」側で処理を実行する。これにより、データ圧縮時においても業務システムへ性能影響を与えず、高いデータアクセス性能を維持できる。

 「VSP F シリーズ」は、従来の同社モジュール製品と比較して約2倍に容量を拡張している。これと「HAF DC2」のデータ圧縮機能により、コストパフォーマンスを従来モデル比で約2.7倍向上している。また「SVOS」は、データを多重化して保持するレプリケーション機能などの高度なデータ保護機能などを持ち、高信頼なシステム構築が可能になる。「VSP ファミリー」では同一のストレージ基本ソフトウェアを搭載しているため、運用方法を変更することなく、既存システムに「VSP F シリーズ」を追加してデータ処理を高速化できる。

 「VSP F400」「VSP F600」「VSP F800」および「SVOS」「HAF DC2」の出荷時期はいずれも11月17日。価格はVSP F400が1740万円から。

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