もう1つの目的は、データを見て、触りながら理解できるようにすることだという。ピンチ、スワイプ、ドラッグといったタッチデバイスならではの動きで、表示されたグラフの集計単位を変更したり、項目を絞り込んだりといった操作が可能だ。
こうした操作に合わせ、グラフがアニメーションで変化する様子を見るのは面白い。実はストーリー氏は『スター・ウォーズ』シリーズのルーカスフィルムでCTOを務めた人物。アニメーション技術への造詣が、データ分析ソフトの開発にも生かされているのだ。
「誰もがデータを見られるようになるためには、ハリウッドのテクノロジーがブレークスルーになると考えています。『Vizable』はユーザーの操作に応じて、データがどのように処理されているのかをアニメーションで表現します。ソフトウェア側がユーザーに、データ分析とは何かを教えるのです」(ストーリー氏)
グラフなどのビジュアルで表示されたデータを見て、新たに浮かんだ疑問を投げかけ、その結果として表示されたデータを見て、さらに次の疑問を投げかける――。まるでソフトウェアと会話をするように、データと“戯れる”。そんな試行を繰り返しながら、ユーザーが何かを発見していくという使い方を想定している。
同社はデータの専門家でない一般の人たちが、ツールを通じてデータに触れる機会を増やすことで、リテラシーが自然に底上げされるような世界を目指している。それが生きる場面はビジネスだけではない。
プレゼン、ブログ、果ては学校の宿題まで……生活のあらゆる場面がデータドリブンになる時代はもうすぐやってくる可能性がある。その一端が、Tableauのデータ共有サイト「Tableau Public」からもうかがえる。
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