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7歳の少女が“データサイエンティスト”になる時代“データドリブン”が新たな産業革命を生む(2/3 ページ)

» 2015年11月24日 08時00分 公開
[やつづかえりITmedia]

ソフトウェアが人間にデータの見方を教えてくれる?

 もう1つの目的は、データを見て、触りながら理解できるようにすることだという。ピンチ、スワイプ、ドラッグといったタッチデバイスならではの動きで、表示されたグラフの集計単位を変更したり、項目を絞り込んだりといった操作が可能だ。

 こうした操作に合わせ、グラフがアニメーションで変化する様子を見るのは面白い。実はストーリー氏は『スター・ウォーズ』シリーズのルーカスフィルムでCTOを務めた人物。アニメーション技術への造詣が、データ分析ソフトの開発にも生かされているのだ。

 「誰もがデータを見られるようになるためには、ハリウッドのテクノロジーがブレークスルーになると考えています。『Vizable』はユーザーの操作に応じて、データがどのように処理されているのかをアニメーションで表現します。ソフトウェア側がユーザーに、データ分析とは何かを教えるのです」(ストーリー氏)

photo ピンチアウトで新たな項目を追加したグラフに変形する機能(出典:Tableau)
photo フリックで合計の降順から、平均の降順に変形できる(出典:Tableau)

 グラフなどのビジュアルで表示されたデータを見て、新たに浮かんだ疑問を投げかけ、その結果として表示されたデータを見て、さらに次の疑問を投げかける――。まるでソフトウェアと会話をするように、データと“戯れる”。そんな試行を繰り返しながら、ユーザーが何かを発見していくという使い方を想定している。

 同社はデータの専門家でない一般の人たちが、ツールを通じてデータに触れる機会を増やすことで、リテラシーが自然に底上げされるような世界を目指している。それが生きる場面はビジネスだけではない。

 プレゼン、ブログ、果ては学校の宿題まで……生活のあらゆる場面がデータドリブンになる時代はもうすぐやってくる可能性がある。その一端が、Tableauのデータ共有サイト「Tableau Public」からもうかがえる。

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