「マイナンバーカード」のちょっと変わった申請方法を試してみた半径300メートルのIT(2/2 ページ)

» 2016年02月02日 08時00分 公開
[宮田健ITmedia]
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まずは申請書IDを確認

 その後は通常の証明写真撮影と同じで、位置を合わせて撮影をします。今回の撮影機では2回撮影し、良い方を選ぶことができました。ほぼ自動でトリミングを行い、問題の無いサイズにしてくれました。

内容を確認する。「署名用電子証明書」や「利用者証明用電子証明書」は希望する、が標準になっています。e-Taxなどで利用ができるはずです
しばらくすると送信完了し、交付申請確認証が印刷され、無事申請が完了します

もうちょっと手軽に申請ができれば……

 撮影後、しばらくすると送信が完了し、通常証明写真が出てくる受取口に「交付申請確認証」が印刷され、申請が完了します。ほとんど通常の証明写真撮影と同じくらいの手間で、簡単にマイナンバーカードの交付申請が行えるというのが分かります。ただし、これはあくまで交付の申請のみ。この後、交付通知書が自宅に届いたら、身分証明書などを持って交付場所に行き、個人番号カードを直接受け取りに行かなくてはなりません。住民基本台帳カードを持っている方は、交換という扱いになるので一緒に持っていく必要があります。

 そしてこの証明写真機による申請は、当然ながら通常の証明写真撮影と同じだけの料金がかかります。証明写真そのものは電子データで転送しており、写真プリントはされませんので、個人的な感想としては大変面白い仕組みであるとは思うものの、スマートフォンやデジタルカメラを使って自分の写真を撮れば無料ですから、証明写真機での申請を強くは勧められません。

プリントされる「個人番号カード交付申請確認書」。証明写真そのものが出てくるのなら再利用しようと思っていましたが、これを切り取るわけにはいかなそうです

 マイナンバーカード普及のために、政府もいろいろな努力をしていることは今回の施策で見てとれました。普及のために、街中で使われているポイントカードを統合しようという話や、クレジットカード機能を付けようなどという、とんでもない話も出てきていますが、厳重に管理しなければならない「マイナンバー」をそんな用途のために持ち歩くことはまったくお勧めできません。

 とはいえ、証明写真機から簡単に申請ができることは、もうちょっと知られてもいいのではと思います。これがもし、マイナンバーカード申請に限り“無料”であれば、申請してみようという方も増えるのではないかと思いますが……。

著者紹介:宮田健(みやた・たけし)

デジタルの作法 『デジタルの作法』

元@ITの編集者としてセキュリティ分野を担当。現在はフリーライターとして、ITやエンターテインメント情報を追いかけている。自分の生活を変える新しいデジタルガジェットを求め、趣味と仕事を公私混同しつつ日々試行錯誤中。

筆者より:

2015年2月10日に本連載をまとめた書籍『デジタルの作法〜1億総スマホ時代のセキュリティ講座』が発売されました。

これまでの記事をスマートフォン、セキュリティ、ソーシャルメディア、クラウド&PCの4章に再構成し、新たに書き下ろしも追加しています。セキュリティに詳しくない“普通の方々”へ届くことを目的とした連載ですので、書籍の形になったのは個人的にも本当にありがたいことです。みなさんのご家族や知り合いのうち「ネットで記事を読まない方」に届けばうれしいです。


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