恐らく、何かがきっかけになってこの設定がリセットされてしまったのでしょう。新機能や新アプリの登場などをきっかけにして設定が変わってしまうことや、設定自体が増えて、その初期設定がプライバシー面で緩いものになっているというのは、SNSではよくあること。これに関しては定期的に見直すという方法しか解決策はないと思います。
私は毎年、年末になると「SNS大そうじ」をしていました。が、年末に限らず気が付いたら設定を見直すというふうに、プライバシー設定を意識しながら使うのがいいのかもしれません。今回の報道が気になった、という方はぜひ、再度SNSのプライバシー設定を見直してみてください。
実はこの問題、もう1つの課題が浮き彫りになったと考えています。それは「セキュリティレベルを上げるためだけに携帯電話番号を使ってほしいのに、登録した結果“人をつなげるため”にも使われてしまう」ということです。
私はFacebookやTwitterに携帯電話番号を登録しています。が、それはセキュリティレベルを上げるため、ID/パスワード以外にワンタイムパスワードを受け取る目的で番号を登録しているつもりです。決して、友人とのつながりを増やすためではありません。
現在、FacebookもTwitterも、登録した携帯電話番号を二要素認証のためだけに使わせるという設定はありません。そのため、今回の“検索仕様”に当たってしまった人の中には、二要素認証を使う「セキュリティに関心のある人」が少なからずいるのではと思っています。携帯電話番号は登録しなくてもいいわけですからね。個人的にはこれこそが問題であると考えていて、中には「そんなことに使われるなら二要素認証をやめる」と思う人もいるのではないでしょうか。「認証専用の携帯電話番号を持つ」ことは現実的ではないですしね。
本来ならば、携帯電話番号を登録するときに、その利用目的をきっちり明示すべきだと思います。これは誰も読まないような利用規約に潜り込ませるのではなく、利用者に分かりやすい説明が求められると思っています。今や通話もアプリからという人も増え、携帯電話番号は以前よりも重要なものではなくなりつつあるでしょう。しかし、個人を特定する番号として、サービス提供側も“誠実な利用”をしてほしいと考えています。
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