過疎地の交通弱者を支える一手、Uberで――京丹後市でスタート

過疎化、高齢化が進む地域で課題となっている“交通弱者”への対応。この課題の解決にUberのシステムが採用された。

» 2016年05月26日 20時30分 公開
[ITmedia]
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 過疎化、高齢化が進む地域で課題となっている“交通弱者”をUberで支援へ――。NPO法人 気張る!ふるさと丹後町がUberのシステムを活用した「ささえ合い交通」を京都府京丹後市で開始した。

 ささえ合い交通は、公共交通空白地有償運送の通称。道路運送法第78条第2号に基づき、国土交通省の定める法定要件を備えた運転者と登録済みの自家用自動車が、交通空白地の移動を支援する。

 過疎化・高齢化が進む京丹後市丹後町域では2008年にタクシー事業者が撤退しており、地域交通の課題を解決するために同NPO法人が2014年から市営デマンドバスを運行している。しかし、デマンドバスを利用するには事前予約が必須な上、乗車できる曜日や地域が限られているなどの課題があることから、ドアツードアの交通手段が望まれていた。

 京丹後市ではまた、海外からの観光客の誘致にも力を入れており、現在の公共交通では言語の問題や現金のみの対応などの課題があった。そこで、45言語に対応し、クレジットカード決済機能を持つUberのアプリを活用したささえ合い交通の導入が決まった。

 ささえ合い交通は、5月26日からスタートしており、運行は年中無休。運行時間は、8時から20時。運賃は、最初の1.5キロまで480円、それを超えると120円/キロが加算される。利用対象者は、地域住民、観光客など。乗車できる地域は、京丹後市丹後町で、降車は、京丹後市全域となっている。

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