わたし: いい意見がたくさん出たようですね。リーダーだけが責任感を持っていてもダメってことよね。それぞれに仕事があって、責任を果たさないとチーム全体の責任を果たすことはできないの。実際には、リーダーがチーム全体の目標を考えて提示するから、メンバーはそのチーム全体の目標を自分の目標にブレークダウンして考える、ということになるかな。
こんなふうに他のチームのまとめも聞いてみたが、中には「余計なことをしない(言われたことだけをやるのも大切)」と「チャレンジ精神」でバトルしているチームもあった。「余計なことをしない」と書くとネガティブな感じがするけれど、「自分たちはまだ仕事をよく覚えていないし、何をどうやればうまくいくかもよく分からないから、まずは先輩の言う通りにやることが一番大事なんじゃないか」というニュアンスだった。それはそれで一理ありそう。
中には「メンバー皆が仲良くする」という、まだ学生気分が抜けてないと感じる意見もあったものの、みんなそれなりに考えてくれるようになってきた感じがする。研修最終日としては、まだ見ぬ仕事やまだ見ぬ現場に夢を持ちつつも現実をちょっと考える、そんな形にまとまった……のかな。
――そして1週間後。
わたし: Aさん、研修の最終報告書です。
Aさん: ああ、ありがとう。やっと、新入社員研修も終わったね。いろいろと勉強になったかな?
わたし: そうですね。いろいろ振り返る時間になりましたし、基本を思い出したり、知らない間に手を抜いていたことに気が付いたりしました。
Aさん: こちらも初年度として十分なデータが集まっているよ。
……ここで「来年もやるんですか?」なんて地雷は踏みたくない。ここは無言でスルーが一番ね。
Aさん: そうそう。新人の中で2人ほど、このサービスデスクに配属されることになったからさ。
わたし: ……。
Aさん: OJTをやるにあたって、ちょうどいま人選をしているところなんだ。この資料も参考にさせてもらうよ。
いやいやAさん。まさかとは思うけど、OJTも私にやれなんて言わないですよね!?
これで私の新入社員研修にまつわるお話はおしまいです。やっと新人たちの教育から解放され、いつものお仕事に戻れます。
この連載を書いているうちに、読者の方から感想をいただきました。特にYuriさんという方からは、ご自身の体験談を含めた、とても暖かい励ましのメッセージを直接いただきました。ありがとうございます。またメールをくださった方、TwitterやFacebookでシェアしてくださった方、ありがとうございました。
さて、Yuriさんからいただいたメールを拝見して思ったことがあります。それは「世の中、私と似たような経験をしている人が意外に多いのではないか?」ということです。私以上に波乱万丈のIT生活を送っている人の体験談を伺ってみたくなりました。
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