あの巨大なNTTの研究開発センタに、ギーク女優・池澤あやかが潜入! そこで見た“超臨場感リアルタイム伝送技術”に一同驚愕! 「疑似3D」と共演した池澤あやかの反応は…? ニコニコ超会議の話題をかっさらったあの技術を大解剖!
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三浦半島の先端近く、緑豊かな丘の上にある巨大なNTT横須賀研究開発センタ──長い伝統を持つ、日本でも有数の大規模研究施設だ。今回は、ギークタレントの池澤あやかさんとNTT横須賀研究開発センタを拠点とする研究所の1つ「NTTサービスエボリューション研究所」に“ミライ”をのぞきにお邪魔した!
この大きな研究開発センタに約2000人の方が勤務されているとのこと。自然豊かな環境の中にテニスコートや野球場なども備えており、ストレスなく研究できる環境が整えられている。
取材陣が通された部屋には、舞台や音響設備などと一緒に、ある「仕掛け」が仕込まれている。「イマーシブテレプレゼンス技術 Kirari!」の研究成果をデモンストレーションするためのものだ。
まず、そのビジュアルを見ていただきたい(音量の大きさにご注意ください)。
これはNTT研究開発センタ内において、プレゼンテーションをリアルタイム中継した時のもの。今回見せていただいたのは録画されたものだが、当日は会場外にいるプレゼンターの映像と音声を切り出し、リアルタイムに会場に届けられ、さもその場であいさつしているかのように見せ、会場を沸かせた。
普通の動画像だと、テレビや映画の延長のような印象を受けるが、背景から人物が切り出されて等身大で映し出されることで、印象がぐっと変わる。イマーシブ(没入型)という名前の通り、そこに本当に人がいるかのような臨場感を与えることが「Kirari!」の目標だ。「全ての人にリアルタイムに感動を届けたい」というコンセプトのもと、臨場感が高いパブリックビューイング、スポーツ中継、舞台芸術などへの活用を想定し研究が進められている。
この日、見せてもらったコンテンツの1つが、全日本空手道の協力による空手の演武だった。体育館で演武をしている空手家の映像が背景から切り抜かれて、虚像として浮かんで見える。鍛え上げた選手の素早い動き、鋭い気合いの発声、足音などの気配が舞台上の映像から伝わってくる。このプロジェクトを主導するNTTサービスエボリューション研究所 ナチュラルコミュニケーションプロジェクト主任研究員 木下康儀さんにお話を伺った。
池澤:「すごくリアルな映像でした! 影が一緒に動くのが立体感を演出し、よりリアルさを表現していますね」
木下氏:「虚像は本体を切り抜いたものですが、影はリアルタイムに生成されたものを投影しています」
池澤:「リアルタイムで影がレンダリングされているということですか!? すごい! 影の投影は後ろのプロジェクタからですか?」
木下氏:「影の投影は虚像用とは別の背景用のプロジェクタから投影しています」
池澤さんが注目したポイントは「影」だ。人物と同期した「影」が舞台に映し出されている。舞台の上の虚像は光を遮らないので、いくらスポットライトを当てても舞台に影を作ることはない。つまり、この「影」は虚像と同期するように作られた映像というわけだ。この工夫により、人物の臨場感が増す。虚像の投影にはペッパーズゴーストの原理を応用した装置(※)を用いており、目に入ってくる虚像は実際には2次元の映像なのだが、人物だけの投影に更に影がつくことで、3次元の人物のような臨場感が得られる。このような効果を「疑似3D」と呼んでいる。
池澤:「リアルな人と虚像との共演はできないのですか?」
待ってましたとばかりに木下氏が、次のコンテンツを見せてくれた。舞台には壮大なオーケストラが並び、指揮者として木下氏が舞台袖から登場した。曲目は、「ラデツキー行進曲」。ウィーンのニューイヤーコンサートでは定番の大トリ、客席の手拍子で一緒に盛り上がる演目だ。
さて、次は池澤さんの番!
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