画像でマルウェアに感染させる「ImageGate」攻撃、ランサムウェア拡散に使用か

攻撃者は悪質なコードを埋め込んだ画像をSNSなどにアップロードし、ユーザーに画像をダウンロードさせることでマルウェアに感染させるという。

» 2016年11月28日 06時30分 公開
[ITmedia]

 画像ファイルに悪質なコードが埋め込んでソーシャルメディア経由でマルウェアに感染させる新たな攻撃手法が報告された。発見したセキュリティ企業のCheck Point Software Technologiesは、この攻撃を「ImageGate」と命名。ランサムウェアの拡散に利用されているという。

 同社によると、この攻撃では悪質なコードが埋め込まれた画像を攻撃者がSNSサイトにアップロードする。さらに攻撃者は、SNSサイトの設定を利用してユーザーに画像ファイルをダウンロードさせ、ファイルをクリックした瞬間にマルウェアが実行されてしまう。

SNSから悪質な画像ファイルをダウンロードさせる(Check Pointより)
悪質な画像ファイルから感染したランサムウェアがファイルを暗号化する様子

 11月14日の週にはSNSを通じたランサムウェア「Locky」の感染攻撃が発生し、この攻撃手法が利用されたとみられる。Check Pointでは9月上旬以降、FacebookやLinkedInを含む主要なSNSサイトでこの攻撃が使われているのを確認しているという。

 同社は、多くのユーザーがSNSに時間を費やすようになり、攻撃者もそうした動きに注目して攻撃手法を開発していると解説。画像をクリックしてファイルのダウンロードが開始された場合は、ファイルを開かないことや、SNSサイト利用時は画像を表示だけにとどめること、特にSVGやJS、HTAなどの特殊な拡張子を持つ画像ファイルは開いてはいけないといった対策をアドバイスしている。

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