GoogleのVRコンテンツ作成システム「JUMP」対応カメラを新興企業のYI Technologyが発表した。30fpsの8K×8Kあるいは60fpsの6K×6Kの立体VRコンテンツの撮影が可能で価格は約187万円。Googleはこのカメラを貸し出す「Jump Start」プログラムでクリエイターを募集している。
米Googleは4月24日(現地時間)、VRコンテンツ作成システム「JUMP」対応カメラ「YI HALO」と、プロ向けカメラ貸出プログラム「Jump Start」開始を発表した。
JUMPは、2015年の年次開発者会議「Google I/O」で発表された、360度撮影カメラでの動画撮影、アセンブラによる撮影した動画の加工、加工したVRコンテンツを再生するプレーヤー(=YouTube)で構成するシステム。Googleはカメラの仕様を「Jump Camera」として公開しており、2015年には米GoProが最初のJump Camera「Odyssey」を発表した。
YI HALOは、2014年創業の米ワシントン州シアトルに拠点を置くカメラメーカー、YI Technologyの製品。同社には、2016年のシリーズA増資で中国Xiaomiが投資している。
天面の1台を含む17台の4Kカメラを搭載し、30fpsの8K×8Kあるいは60fpsの6K×6Kの立体VRコンテンツを撮影できる。
バッテリー持続時間は100分以上で、無線接続したモバイル端末のアプリで制御する。重さは8ポンド(約3.6キロ)以下と、GoPro Odyssey(6.6キロ)よりかなり軽い。販売価格は1万6999ドル(約187万円)で、今夏発売の見込みだ。
Googleは、YI Haloを含む高価なJump Cameraを貸し出すプログラム「Jump Start」も開始する。向う1年間、100人以上のクリエイターにカメラとコンテンツ編集システム「Jump Assembler」への無料アクセスを提供する。専用ページから申し込める。締め切りは5月22日だ。
GoogleはYouTubeにVRチャンネルを設けている他、CardboardやDayDreamなどのVRコンテンツ向けハードウェアを展開しており、VRコンテンツの充実を図っている。
米FacebookもVRに注力しており、2016年に360度動画撮影カメラシステム「Surround 360」をオープンソースで公開。今年の開発者会議F8では、24台のカメラを搭載する新しいカメラを発表した。
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