1月にQualcommを独禁法違反だと提訴したAppleが、今度はモデムの販売でそのモデムの技術ライセンス料も徴収するのは非合法だとして再度提訴した。
米Appleは6月20日(現地時間)、米Qualcommをカリフォルニア州南部地区地裁に提訴した。同社は1月、Qualcommを独禁法違反を訴えたが、今回は「Qualcommの非合法のビジネス慣行」に関するもの。
Appleはメディアに送った公式声明で「Qualcomm社の非合法のビジネス慣行はAppleならびに業界全体に害を与えている。同社は弊社に対して単一の通信接続用の部品を供給しているのみだが、数年にわたり、当社製品の総コストのうち一定のパーセンテージを要求し続けている」と主張する。
米Bloombergによると、Appleは訴状で、Qualcommがモデムの販売でそのモデムの技術ライセンス料も徴収するのは“ダブルディップ(二重取り)”だと主張しているという。
Qualcommに対しては1月、米連邦取引委員会(FTC)も特許ライセンスをめぐる独禁法違反で提訴した。
Qualcommは3月、Appleを契約違反で反訴し、5月には鴻海精密工業などのAppleのサプライヤーをライセンス料不払いで提訴した。
Appleは「当社製品で採用する標準的なテクノロジーに対しては、当社は常に進んでしかるべき代価を支払ってきており、Qualcommが道理をわきまえた支払条件の交渉を拒絶したことで、当社としては法廷に助言を仰ぐしかないと考えている」としている。
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