Facebookが、広告のターゲットとして「ヒットラーは正しい」「嫌ユダヤ」などのキーワードを入力したユーザーを設定できるようになっているとの指摘を受け、問題を解決するまで項目をターゲティングフィールドから削除した。同様の問題はGoogleとTwitterの広告サービスでも指摘されている。
米Facebookは9月14日(現地時間)、広告のターゲット設定で人種差別など不適切なキーワードが表示されてしまう問題に対処するため、問題が解決できるまで関連する項目をターゲティングフィールドから削除すると発表した。
この問題は、米非営利メディアProPublicaが同日具体例を挙げて指摘した。
Facebookでは投稿を宣伝する際にターゲット設定が可能だ。「詳細ターゲット設定」で、ユーザーがプロフィールに入力した学歴、職歴、趣味などを検索できるが、ProPublicaが試したところ、「嫌ユダヤ」「ヒトラーは正しい」「ユダヤ人の焼き殺し方」などが表示されたという。例えば学歴の専攻に「嫌ユダヤ」と入力しているユーザーは2274人おり、この人達をターゲットとして設定できた(キーワードを書いた人数が少なければ、表示はされてもターゲットにできない)。
FacebookはProPublicaの報告を受けてこれらのキーワードを削除し、学歴と職歴をターゲティングフィールドから削除した。だが、ユーザーがプロフィールに自由に入力でき、それをAIアルゴリズムが自動的に抽出する構造なため、今後も同様の問題が再発する可能性は残っている。
同様の広告ターゲティング問題は、米Googleおよび米Twitterでも確認できたと、米BuzzFeedと米Daily Beatsがそれぞれ具体例を挙げて報じている。
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