人工知能(AI)が実現しようとしている「自律化」とは、他の機械や道具による作業の「自動化」と何が違うのでしょうか?
カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! いまさら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。
「手間を省きたい、あるいは効率を上げたい」というのは、人間の本来的欲求ともいえるものです。道具は、そんな人間の欲求満たすために発展してきました。人工知能(AI)もまた、そんな歴史の延長線上に位置付けることができます。
ただ、AIがこれまでの道具と一線を画すとすれば、「自律化(Autonomy)」を実現しようとしていることにあるでしょう。
これまでも人間の与えた手順や基準に従って、人間が介在することなく実行する「自動化(Automation)」への取り組みは、行われてきました。自動化の段階を追って整理すると次のようになります。
一方、AIの技術の発展は、機械自らが手順や判断基準を見つけ出し、人間が介在することなく実行する「自律化(Autonomy)」を実現しようとしています。自律化の段階を追って整理すると次のようになります。
現在、AIの技術は、ある限られた範囲で自律的に判断するレベルに差し掛かっている段階ではないでしょうか。AIに関わる技術の発展は、将来、発見や発明などのより高度なレベルへと可能性を広げていくかもしれません。
日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら。
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