SpaceXのイーロン・マスクCEOが国際宇宙会議で講演し、火星旅行のための新ロケット「BFR(Big Fucking Rocket、コードネーム)」の開発と、このロケットによる地球上の都市間移動サービス構想を発表した。例えば飛行機では10時間かかる東京とロサンゼルス間を約30分で移動でき、料金は旅客機のエコノミークラス並みになるとしている。
米SpaceXのイーロン・マスクCEOは9月28日(現地時間)、オーストラリアのアデレードで開催の国際宇宙会議(IAC)で、昨年のIACで発表した「Making Humans a Multiplanetary Species(人類を“多惑星種”にする)」取り組みの進捗と新たな計画を発表した。
同社はITS(惑星間輸送システム)として昨年発表したものよりやや小型の新ロケット「BFR」を開発しているという。
BFR建設のため、従来の「Falcon 9」などのロケットの開発リソースを集中させるとしている。開発コストは膨大だが、ブースター部分も宇宙船部分も完全に再利用可能になり、コストが大幅に削減できる見込みだ。
昨年は火星への有人航行目標を2022年としていたが、これを2024年とした。2022年には貨物輸送を実現させたいとしている。
マスク氏は、このBFRを使った地球上での都市間移動サービス構想も発表した。例えば東京・ロサンゼルス間を32分で移動できるとしている。直行便の飛行機では約10時間かかる。
宇宙船部分には40のキャビン(客室)があり、これらのキャビンは「AirbusのA380(キャビンが豪華なことで知られる)よりグレート」という。
料金については、マスク氏が自身のInstagramで「(講演では)言うのを忘れたけど、フライト料金は旅客機のエコノミークラスと同じくらいだよ」としている。
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